【最遊記】桃源郷の魔法使い〔壱〕 (ページ32)

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Crimson③ ページ32

旬麗さんを無事に家まで送り届け、目を覚ます前に村を出発した

悟浄「旬麗に伝えてくれ。俺達は桃源郷の異変の原因をつきとめる為に旅をしている。だから近いうちに必ずさ、兹燕はアンタの元へ帰ってくるって」

そう言伝を残して───

悟空「ふーん…じゃあ今回は、悟浄の兄貴とは別人だったんだ」

悟浄「多分な。兄貴は銀髪じゃねェし…ま、イイってことよ。お互い生きてりゃその内どっかでスレ違うくらいはするだろ」

お兄ちゃんは優しい笑顔を浮かべた

悟浄「…しっかしアレだな。フリーのイイ女はなかなかいねェよ」

三蔵「ケッくだらねーな」

悟浄「お前ね…女に興味ないなんて病気だぜビョーキ！それともホ、モ？ヤダァ、コワーイ♡」

三蔵「…撃ってもいいか？」

八戒「一発じゃ死にませんよ」

「ホ、モって何？」

悟空「ホ、モソーセージ？」

八戒「…やっぱり撃ちましょうか。最近は特に、Aに悪影響を及ぼしかねない言動ばかりですからねェ」

三蔵「フッそうだな」

悟浄「ったく、二人とも過保護なんだよ…あー、そっか。三蔵サマが興味あんのは“たった一人の女の子”だけ((」

ガウンッ

悟浄「うわ危ねっ！？」

三蔵「その口を二度と開けないようにしてやる」

ガウンッ

悟浄「いやマジ勘弁！…どわっ！」

悟空「避けんなよ！俺とかAに当たるだろ！？」

悟浄「Aちゃんには絶対ェ当たらねェから大丈夫」

悟空「俺はいいのかよ！？」

三蔵「うるせぇ！」

3人が騒ぐ中、私は欠伸をする

「…眠くなってきた」

八戒「だそうですよ。皆さん、静かにしてください」

三蔵「…命拾いしたな」

悟浄「命拾いって…！」

「悟浄、肩貸して」

悟浄「お？おう」

寄りかかって目を閉じると、頭を撫でられる感覚がした

悟空「…スゲーな」

悟浄「あ？」

悟空「なんだかんだ、Aがいるから俺ら何とかまとまってるって気がする」

八戒「そーですねェ」

三蔵「どうでもいいな」

悟浄「そう言ってる自分が、何気に一番影響受けてるクセに」

三蔵「また撃たれたいか？」

悟空「ああッ！昨日のトランプ！」

急に大声を出し、座席下から取り出す

私も寄りかかったまま目を開ける

悟空「てめェやっぱし札(カード)スリかえてたな！イカサマ河童！」

悟浄「っせーな。過去のことにこだわんなよ。モテねェぞ猿吉！」

悟空「ああッ！？」

掴み合いをし、ジープが傾いた

悟浄「オイ、まさか…」

「…これがデジャヴってやつ？」

ドボーンッ