【最遊記】桃源郷の魔法使い〔壱〕 (ページ30)

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Crimson① ページ30

八戒「───っと」

ブレーキを掛けた

八戒「これ以上は車じゃ進めませんね」

「思ったより深いね、この森…」

三蔵「手分けしよう。悟浄、八戒、Aは向こうへ。俺と悟空はこっちを捜す」

悟浄「ああ」

八戒「ジープは目印としてここにいて下さい」

白竜「キュー…」

その後、分かれて旬麗さんの名前を呼びながら捜し始める

八戒「…すみませんでした」

悟浄「あ？」

八戒「お兄さんのこと、皆に話してしまって」

悟浄「ああ、いーって別に」

「悟空拗ねてたよ。秘密事とか極端に嫌うから」

悟浄「ﾁｯお節介な奴。他人のことなんざほっとけっつーの。なぁ？」

私とお兄ちゃんは目を見合わせた

八戒「…そういう言い方すると怒りますよォ」

悟浄「ガキだかんなぁ悟空は」

八戒「…いいえ。“僕が”です。僕もガキですから」

「私も、ね。ダメ？」

悟浄「…いや…(何だよ、カッコつけてる俺の方がガキみてーじゃんか…)」

バツが悪そうに頭を搔く

と、旬麗さんの悲鳴が聞こえてきた

八戒「ジープを置いてきた方からです！」

急いでその場に向かい、旬麗さんが妖怪に腕を掴まれたところで、
両脇から悟空と悟浄がそいつの頭を蹴る

そして3人とも倒れた

八戒「今のがクロスカウンターってやつですね！」

「ん〜…違うと思うけど…」

三蔵「何やってンだよ、あのバカコンビは＃」

悟浄「このサル！前方をよく見て飛び込んでこいよ！」

悟空「人のこと言えんのか！？ああ！？」

相変わらずだなぁ

三蔵「アンタの恋人じゃないんだな？やっぱ」

旬麗「ええ…背格好はよく似てるけど、違います」

妖怪「…っていうか、何だよてめェら！？」
妖怪「突然わいて出やがって！」

私達を知らないってことは、今回は紅孩児の刺客ではないみたい

旬麗「兹燕を…兹燕を知らない！？そこの人と同じ銀髪の…」

妖怪「知らねェな。この辺で銀髪の妖怪は俺くらいだぜ」

悟浄「(銀髪…？…そうか、銀髪か…)フッ」

三蔵「旬麗…！」

気絶してしまった旬麗さんを三蔵が受け止め、ジープへ乗せた

八戒「気が緩んだんでしょう。こんな所まで走ってきたんですから、無理もないです」

妖怪「オイ！待ちやがれ！勝手に持ち帰るんじゃねェよ！」
妖怪「その女は俺達のエモノだ！」
妖怪「なんならテメェらもミンチにして喰ってやろうか？」

悟空「ンだとォ！？」

「まあまあ」

悟空の手を引く

悟浄「…ああ。今日はヤメとこぉ。今はあんましヒトゴロシしたくない気分なの、俺」