【最遊記】桃源郷の魔法使い〔壱〕 (ページ3)

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Go to the West③ ページ3

三蔵「護るため…？」

三仏神「化学と妖術の合成…そこに「魔法」が加わったら？」

三蔵「！」

なるほど。

向こう側にAの力が知られた場合、狙われる可能性が高い。ということか…

三仏神「…皮肉なものだ。己々の過去のキズ跡が、そなたらを繋ぐ蜘蛛の糸になろうとはな。妖怪に拮抗しうる力と、そして精神力。彼らは我々に残された最後の切り札なのだ」

三蔵「…確かに彼らの実力は認めます。しかしAはともかく、その体内に妖の血が流れる限り、いつ何時その血が勝り我々に牙をむくやもしれません。そのような輩を信頼することは、自〇行為と思われます」

三仏神「…本音にせよ建前にせよ、事実には変わりないな」

三蔵「畏れ多くも、私がこの世で信じられるのは己のみでございます。仏道に帰依する者として、不徳のいたす処ではありましょうが…」

かけがえのない物を失くしたその時から───

三仏神「では三蔵、そなたは己が心の眼を信じれば良い」

三蔵「“心の眼”…？」

三仏神「今一度、彼らに会ってその眼で確かめるがいい。そなたに今必要なものは、信じるべき物はなんなのかを───」

─────

悟空「最強最強ー！」

悟浄とハイタッチをする悟空

…信じるべき物───…？

妖怪「…待て…我らが同胞…無力で傲慢な人間の肩を持つ者どもよ。貴様らの居場所はそこではないはずだ。今一度、考え直すがいい。我らとともに、となえようではないか…妖怪国家万歳ィィィ！…はぐぅッ」

悟空は如意棒で、悟浄は錫杖で、八戒は足で、そいつを潰した

悟浄「…つまんねェコトほざきやがるぜ。「人間の味方」だ？───俺は生まれて死ぬまで、俺だけの味方なんだよ」

“己が眼を信じよ”…か

三蔵「───行こう。西だ」

そして白竜が変身したジープに乗り込む。が…

悟空「あっ、よっちゃんイカ当たった！」

悟浄「おっスゲェ！悟空ビールとってビール」

三蔵「…おい…遠足じゃねーんだぞ貴様らァ！」

後ろの二人に怒鳴るも無視…

八戒「あれ？そうでしたっけ？」

「似たようなものじゃない？」

とぼけて「ねー？」と微笑む兄妹

本日何度目かの溜め息を吐いた

悟空「ってかA、本当に後ろの席で良かったのか？」

悟浄「レディーファーストで助手席座っていいのに」

八戒「やっぱり、悟浄と悟空に挟まれるのは窮屈じゃない？」

「大丈夫～囲まれてた方が安心感あるし」

三蔵「猿と河童は盾にでも何でも好きに使っとけ」

二人「「＃＃」」