【最遊記】桃源郷の魔法使い〔壱〕 (ページ20)

今日:11 hit、昨日:16 hit、合計:15,720 hit

His god③ ページ20

豪華な食事の後、用意してもらった大部屋に入る

悟空「は〜…やーっと生き返ったぜっ」

それぞれベッドの上に座った

私は白竜を抱き枕に寝転がる

八戒「いいお部屋じゃないですか」

そう言いながら、慰めるように頭を撫でられた

あの後も妙に視線を感じて食事が喉を通らず…

結局、殆ど食べれなかった

悟浄「まっ、“三蔵様”のおかげっスか♡」

三蔵「殺すぞ」

すると、まだ子供であろう僧侶がお茶を運んできた

葉「どうぞおくつろぎ下さい。私は身の廻りのお世話をさせて頂く“葉(よう)”と申します。よろしくお願いします！」

悟浄「チッ配膳ぐらいキレーな姉ちゃんにやらせろっての。悟浄がっかり〜」

葉「そんな不浄な…！この寺院内は女人禁制、で…」

ふと目が合い、白竜に顔を埋める

不浄…不浄なの、かな？…私って不浄…？
…不浄ってなに？(ゲシュタルト崩壊)

白竜「キュー…」

今度は白竜に、慰めるように翼で顔を包まれた

葉「わ…私、生きて三蔵様にお会いできるのとは思っておりませんでした！感激ですッ！」

気まずくなったのか、くるっと三蔵に話題を変えた

葉「三蔵様といえば、御仏に選ばれし尊き御方。我々仏教徒にとって絶対的存在にございます！」

三蔵は興味無さそうに「あそ」とだけ
悟空は「とおとい？」とプッと笑う

葉「ではごゆっくり！御用の際はなんでもお申しつけ下さい♡」

そう言い残して部屋を出て行った

悟浄「…三蔵が銃ブッ放してる姿を見せてやりてえっ」

八戒「やれやれ。これが本当の「知らぬが仏」ですねェ」

三蔵「フン」

少し顔を上げると、目の前に悟空の顔があった

「！びっくりした…」

悟空「A、大丈夫か？」

八戒「本当なら、あのまま“男として”通した方が良かったんだけど…」

悟浄「どこぞのバカ猿が口滑らせるからなぁ」

悟空「バカ猿言うな！ってか俺のせいかよッ！？」

三蔵「そもそも、Aが大人しく黙っていればよかったんだ」

グサッ

三蔵「長安でも最初に教えただろ。“本来”寺院内は女人禁制だってな」

「…ごめん」

少し重い空気になると、悟浄が何やらニヤニヤし始めた

悟浄「ちなみに、三蔵にとってのAちゃんって何なワケ？」

三蔵「…“下僕”だ」

悟空「答えになってねーよ！」

悟浄「つまんねェの」

「…私、見た目そんなに男っぽい？」

八戒「あはは、全然。ただ…こういう時の為に、“敢えて”僕と同じサイズで色違いの服着てもらっているというのはあるかな」