【最遊記】桃源郷の魔法使い〔壱〕 (ページ18)

今日:13 hit、昨日:30 hit、合計:15,752 hit

His god① ページ18

とある石林にて

皆「しょッ」

ジャンケンで悟空が負け、荷物を引きずっている

悟空「おいっ！どこまで歩くんだよッ！」

八戒「こんな岩場じゃ、ジープ通れませんからねェ…」

悟空「お前さぁーっ、ジープ以外には変身できねーのかよ白竜！」

白竜「キューッ」

悟浄「先生〜動物が動物虐待してまーす」

「白竜いっつも頑張ってくれてるんだから、たまには楽させてあげようよ。ねー？」

白竜「キュー♪」

悟空のところから私の元へ避難してきたので抱っこしてあげると、頬を舐められた

「ふふっ可愛いなぁもう」

八戒「えぇ、本当に」

お兄ちゃんにはニコニコと頭を撫でられる

悟空「なんか、ちょっと疲れ吹き飛んだかも」

悟浄「悶絶しそう」

三蔵「…てめぇは何も喋るなエ〇河童」

悟浄「どーゆー意味だッ！？」

三蔵「…このままだと、山越える前に日が暮れちまうな」

悟浄「無視かよ」

八戒「一晩の宿をお借りしますか」

目の前に大きなお寺が見えてきた

八戒「すみませーん」

ベランダの様なところに人影が見える

僧侶「何か用か！？」

八戒「我々は旅の者ですが、今夜だけでもこちらに泊めて頂けませんか？」

僧侶「フン。ここは神聖なる寺院である故、素性の知れぬ者を招き入れる訳にはいかん！」

即答された…

悟浄「クソッこれだから俺は坊主ってヤツが嫌いなんだよ！」

三蔵「へー初耳」

「どうする？こんな岩場で野宿は難しいよね…」

八戒「んー。困りましたねェ」

悟空「なー、腹減ったってば三蔵っ！」

僧侶「さ、“三蔵”だと？…まさか、“玄奘三蔵法師”…！？」
僧侶「何！？」
僧侶「しっ…失礼致しました！今すぐお通ししますッ！」

何やら態度がガラリと変わり、門を開いてくれた

そのまま広い廊下を歩き、奥の間に案内される

僧正「これは三蔵法師殿。この様な古寺に、ようこそおこし下さいました」

「…歓迎いたみいる」

三蔵、絶対心にもないね…
無感情じゃん…

悟空「おい、三蔵ってそんなお偉い様だったワケ？」

「というより、「三蔵」の称号の力だろうね」

八戒「この世界には「天地開元」という五つの経典があるそうで、その経典それぞれの守り人に与えられるのが“三蔵”の名だそうです。仏教徒の間では、最高僧の証として崇められるわけですね」

悟浄「なんであんな神も仏もない様な生臭ボーズが「三蔵」なんだ？」

八戒「そこまではちょっと…」

苦笑いするお兄ちゃん

でも確かに、何で三蔵が“三蔵”なのか気になるなぁ