【最遊記】桃源郷の魔法使い〔壱〕 (ページ16)

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Get square③ ページ16

早朝

父「もう行くのかね」

八戒「えぇ。長居するわけにもいきませんし」

悟浄「迷惑かけちまったな、親父さん」

父「大丈夫さ。さして損害も酷くはないしな」

ちなみにAは、悟浄の肩に頭を預ける形でまだ眠っている

八戒「…ひとつお聞きしてもいいですか？貴方は僕らの正体を知っても、あまり動じていなかった。もしかして、初めから気付いて…？」

父「ああ、なんとなくね。“気”で解るのさ。古い友人に妖怪がいてね。───親友だった…
あんた達ならこの壊れかけた世界をなんとかできる。そう感じたんだが…違うかね？」

三蔵「案ずるな。「借り」は返す主義だ」

そう話していると、朋茗さんも来た

朋茗「…お弁当、作ったんです。あの…良かったら、皆さんで…」

悟空「おう、さんきゅ！」

それを悟空は笑顔で受け取った

朋茗「…！」

八戒「それじゃ、これで」

父「気を付けてな」

八戒「はい」

再び西に向けてジープを走らせる

三蔵「やはり、直接的な刺客が送り込まれてきたか」

八戒「牛魔王の蘇生。紅孩児という人物。今のところ謎の部分が多すぎますが…事は思った以上に大きい様ですね」

三蔵「そうだな…だがそれ以前に、後ろのバカどもはどーにかならんのか？」

悟空「だからそれは俺のロールキャベツだっつってるだろ！」
悟浄「てめ！肉ばっか食ってんじゃねー！」
悟空「てめぇこそ、おかかおむすびばっかとってんじゃねー！」
悟浄「サルサルサルサルサル」
悟空「エ〇ガッパ！エ〇エ〇エ〇」

八戒「同感です」

朋茗さんから貰ったお弁当にガッつく2人

三蔵「没収だ没収！よこせッ！」

悟空「うわ、俺のナポリタン！」

悟浄「っておめェ食ってんじゃねぇかよ三蔵！」

八戒「絶品ですねェ、この唐揚げ」

結局、僕らも味わう事に

三蔵「…つーか、Aは生きてんのか？」

八戒「確かに、これだけ騒がしくしてるのに起きないのは、少し心配ですね」

悟浄「じゃ、俺が目覚めのキスを((」

八戒「却下です」

悟空「おーい、A〜」

「ん…」

悟浄が苦笑いする中、悟空が揺すると、ゆっくり目を開けた

「…悟空？」

悟空「あ、起きた！唐揚げ食う？」

「え、と…？」

悟浄「それで即飛び付くのはてめぇだけなんだよバカ猿！困らせンな！」

悟空「バカ猿言うな！」

Aからしたら…さっきまでベッドで寝ていたのに、起きたらジープの上って状況ですからねェ

また言い争い始める二人はさておき、僕から彼女に経緯を説明しておいた