【ONEPIECE】狐面の男～『白死の黒』～【男主】 (ページ38)

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３４話ページ38

《ゾロ目線》

こ、この･･････バカ息子！！！
よりによって、顔見せろなんて言うかよ！！･･････いや、普通なら言うか。

「おいコラァ！そこの狐ェ！お前だよｫ！！」

『･･････あの変なアゴ･････････誰だ･･････？』

A、何か呟いている。
イマイチ状況を理解してないようだった。

･････････寝てたのかッ！！？

「お、おい、A！?」

『･･･あぁ、ロシアンか。』

「ロロノアだ！ロシアンってロシアンブルーか？俺は猫じゃねえ！
　･･････お前、この状況、ちゃんと分かってるか？ちゃんと覚えてるか？」

『････････････。』

「何で沈黙するんだよ！！」

『･･････冗談だよ。ちゃんと覚えてる。
　あのアゴはお前の生き別れた弟で･･････イタリアくん、だったかな。名前。』

「覚えてねえなら覚えてねえって言え！！何で知ったかぶりすんだよ！！
　何だよ生き別れた弟って！？即興で感動的なストーリー考えてんじゃねえ！」

『生き別れた彼女の方がよかったのか？』

「よくねェよッ！！」

･･････こいつと話すのは楽しいんだがよ･･････。
楽しくおしゃべりするべきじゃない状況ってのが、あるだろ･･････？

「お、おい！？さっきから俺を置いて話してんじゃねぇよ！
　俺はここの海軍少佐の息子だぞｫ！そこのお前！顔見せろってのｫ！」

『･･････ああ、思い出した。そういう状況だったな、バカロア。』

「俺の名前も思い出せよ。俺はロロノアだ。そしてバカはお前だ。」

･･････思い出した、ようだ。

･･･こいつは、簡単には人殺したりとかしねえ奴だ。

それが身内(海軍)なら、なおさらな。

･･･どうするつもりなんだろう。

『――――好奇心というのはまったく、ゴキブリみたいだな。』

Aが口を開いた。

『人の触れられたくない秘密ばかりに、こぞって寄ってくる。
　欝陶しい。神経に触れるんだよ、つまらない虫けらごときが。』

「･･････････な。･･････な、なぁっ！！」

バカ息子が硬直したあと、顔を真っ赤にして怒り始める。

肉体的には傷つけないけど、精神的にはいいってことなのか？

･･････と思ったが、俺の予想は、いとも簡単に裏切られた。

『――――ふう。すっきりした。』

そう言ってAは。

････狐面を外した。
　￣￣￣￣￣￣