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爆発音と共に建物が揺れた。
「ロックを解除した。廊下に出られるよ」
何がどうなっているのだろう。
混乱しながら唯月に引っ張られ、廊下に出る。
今日も通っていたはずなのに、廊下は完全に瓦礫で塞がれていた。
「何これ 」
「どうなってんの 」
みんなが混乱する中、再び先生が口を開いた。
「爆弾だよ。どう?これで分かってもらえた?」
「先生が爆発させたんですか?」
「ピンポーン!あ、ちなみにね。その上にもまだあるよ」
「おい嘘だろ」
「狂ってる」
「誰か!誰か助けて!」
助けを求め、何人かが叫ぶ。
私たちが外に逃げられないように、助けも求めることができないように、計画性のある爆発だということはすぐ分かった。
先生は目的に本気なのだ。
ドッキリであって欲しかった。今すぐにでも嘘だと冗談だと言ってくれたらどんなに気が楽になるのだろうか。
「みんな自分のことで それどころじゃない。さあさあ!教室に戻ろうか、また爆発しないうちに 」
教室、美術室、トイレ以外は行けない、ここから出られないという。
"リアル"と言う先生の言葉が重く響く。
爆弾も学校の至る所にあり、この教室にも3つ設置してある。
「わかったら、席につこうか」
みんな静かに席に着いた。
先生が何か話してたけど内容は耳に入ってこなかった。
ポケットに入っていたスマホを取り出す。メッセージを送ろうとしたが、恐怖で手が震える。
「はい!携帯ストップ!」
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作者名:ono:) | 作成日時:2023年2月4日 0時