ウォーキング･デッド~オリジナル~ (ページ5)

今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:11,328 hit

第3話~過去~ ページ5

･

私はなぜ、人間が嫌いだと言ったのに
抱きしめられているのだ。
しかも、怖い顔の男に。

ﾀﾞﾘﾙ「お前は、何に怯えてるんだ。何故そんなに、人間を嫌う。」

(俺は何をやってるんだ。なんで、こんなやつを抱きしめてるんだ…と、とりあえず。この場から乗り越えよう…。)

『…。(ポロッ』

気づいていたら、私は泣いていた。なぜだか分からない。本当ならここで突き放すのに、でもこの人は違う。暖かい。優しい匂いがする。
初めてかいだ匂い。涙が、止まらない。

ﾘｯｸ「？！だ、大丈夫か？！だ、ダリル、そろそろ離してあげよう…。」

ﾀﾞﾘﾙ「あ、あぁ…。」

『あなたは…違う…優しい匂いがするのはなぜ？』

ﾀﾞﾘﾙ「優しい匂い？俺がか？」

ﾘｯｸ「なぁ、そろそろ、教えてくれないか？君の過去を。」

『…分かった。あなた達2人だけなら。』

私は自分の誕生日も年齢も、血液型も知らない。
ただ知っているのは、名前だけ。
私は、自分の意識をもってた頃からこうだった。
手足首に鎖を繋がれ、痛い日々をおくってた。
だけど、一つだけ自分にはある力があることに気づいた。
それは_______________

私はウォーカーに“狙われないこと”。
私が倒れた原因は栄養失調。噛まれてはいない。
普通の人間なら噛まれて終わりなのに。
まず私はウォーカーにすら相手にしてもらえない。
いくら殺したって、目立つことしたって、
ウォーカーは私を無視をする。

『とまぁ、ここまでよ。』

ﾘｯｸ「ウォーカーに…狙われない？！」

ﾀﾞﾘﾙ「そんなことあるのか？！」

ﾘｯｸ「このことは、みんなに内緒にしておこう。もしかしたら、この子を狙うかもしれない。」

ﾀﾞﾘﾙ「あぁ、そうだな…。」

ﾘｯｸ「改めて、自己紹介させてくれ。俺はリック。リック･グライムスだ。」

ﾀﾞﾘﾙ「ダリル･ディクソン」

ﾘｯｸ「君の名前は？」

『…ラウルよ』

ﾘｯｸ「よろしく、ラウル。さあ、この牢屋から出よう。俺たちと、共に暮らそう。」

リックはそういって私の頭を撫でた。
やっぱり、暖かい。

『うん。』

少しだけ、この人たちといたいと思った。
そしてダリル。ダリルの近くにいようと少しだけ確信ができた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
どうも！リランです！！
なんとか、引っ張ってここまで持ってきましたけど、楽しめたかでしょうか？これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします！