ひっそりと暮らす筈だったのだが。2【転生したらスライムだった件】 (ページ44)

今日:15 hit、昨日:115 hit、合計:538,135 hit

90話｢話をしよう｣ページ44

リムルの出した仮面にユウキは反応する

｢その仮面はシズ先生の…っ｣

｢それから…その仮面の持ち主の遺志と姿を継いだ

……俺は喰った相手に擬態できるんだよ。｣

｢喰った相手……｣

それを聞いてユウキの雰囲気が変わる。
反応はご最もだが早とちりはしないでくれると__

刹那。

ユウキがリムルに向かって異常な速度で蹴りを入れようとしていた。

超視力が無ければ見えない速度で攻撃をする彼を重力操作で捕縛する。

ついでに吹っ飛ばされた机等も空中で制止させた

｢……なっ！？身体が……！？！｣

｢……落ち着けよ自由組合総帥(グランドマスター)。事情も聞かずに殺そうとするなんて

____立場的にもマズイんじゃねえの？｣

｢…やはり只者ではありませんね。たかがスライムがシズ先生を殺したという事実を認めざるを得ない。｣

捕縛されたまま悔しそうに呻く。

｢A。｣

リムルが目配せをしてきた。それは…

……解除しろと？

『でも、』

｢安心しろ、大丈夫だ。｣

｢……！｣

突然、解放され彼は驚いていた。

｢っ…今のはAさんが……？｣

｢喰ったのは事実だが、彼女の最期の願いに応えた結果だ。｣

｢屁理屈を……｢それから｣……！？｣

｢先生を敬愛するなら形見は大切にしろ。
今の蹴りで壊れるとこだったぞ。｣

リムルの見せたなった仮面を見てユウキは冷静さを取り戻した。

｢……詳しく聞かせてもらいますよ｣

｢もちろんだ。出会いから話そう｣

2人は腰を下ろし、リムルは全てを話した。

｢__まあそんな感じだ。スライムの言うことなんて信じられないかもしれないけどな。｣

｢……いえ、先生らしい決断だと思いました｣

｢そうだ。言い忘れてた

俺は"悪いスライムじゃないよ！"｣

｢ぶっ！？｣

『！？』

スライムになったリムルが1発ネタをかました。
思わず私も吹き出す。

｢……っそのネタ…！！｣

ユウキが笑いながら震えている。

リムルの背後で私も小刻みに震える。

｢ああ俺も元ネタを知ってるよ。
でも戦時中にこっちにきたシズさんは違う。同郷だった子から聞いたと言っていた。｣

｢……ええ。僕が話しました。先生はあちらの様子を知りたがっていましたから……｣

ユウキが以前より明るい顔をしながら言う。

｢現代の日本か。俺も終戦後のイメージを見せたら喜んでくれたよ。｣

｢……ということはやはりリムルさんも？｣

｢そうだよ。日本人だ。｣