２２話 Yuzuriha side ページ24
｢3時間36分2秒！｣
｢……っはぁ……きっつ……｣
やっとサーキットを終わらせたけれど、なんとかなるとか言っていた割に、思っていたよりもずっと辛かった
ムキになって最初から飛ばしすぎなければよかった
とりあえず中学生の中では一番速いけれど、疲れてしばらく動けなさそう
……でも本当は、
｢3時間以内に終わらせてコーチと高校生を見返したかった？｣
｢入江、さん……｣
いや、ドンピシャリなんだけど……
入江さんは座り込んでいる私に視線をあわせて、にっこりと微笑んだ
高校生達はとっくに終わらせて、寮やレストラン棟に向かっているはずだけど、どうしたんだろう
それに、上位コートの人達は群を抜いて速かったから、彼は少なくとも一時間前には終わっているはずだけど
｢ふふっ、さすがに一時間も待ってないよ。キミと話してみたかったんだよね。強いって聞いてたし、現に今日、５番コートに上がったんでしょ？｣
まただ……
何も言っていないのに、まるで私が思ってることがわかるみたい
｢……あの…私、｣
｢喋るの辛かったら無理しなくていいよ。ただ、どんな子かなって思っただけだしね。これから会うことも多いだろうし、気軽に声かけてよ｣
息が乱れていて、まともに話せない私を気遣ってくれたようで、冷たいスポーツドリンクのペットボトルをくれると、そのまま歩いていってしまった
……明日お礼しないと
｢3時間45分36秒！｣
あ、中学生の速い人達はそろそろ終わってきてる
最初に着いたのは跡部くんだけれど、すでに私が終わってることに驚いてるみたい
｢お前……速いじゃねーの……｣
やった、褒められた
｢２人とも、随分と息が上がっているが、大丈夫か？｣
｢汗をかいているから、体を冷やさないように気をつけて｣
続いて手塚くんと幸村くん
結構息が上がっていた＿＿私ほどではないけれど＿＿跡部くんとは対照的に、２人とも割と平気そうだ
私もある程度回復してきたため、４人で話していると、白石くんも終わったようだ
さすが部長組
｢おっ、自分ら速いなぁ。そーいえば跡部クン、杠葉さん抜かすゆーてめっちゃ張り切っとったけど、どうやった？｣
｢そうなの？｣
跡部くんはうるせー、とそっぽを向いてしまった
だから息が上がってたのか、意外だと思ってたんだよね
……でもそういう競争みたいなの、なんか楽しい
キツくて大変だけれど、トレーニングも悪くないかも
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月夜 - 続きが気になります。更新しないのですか？更新して欲しいです。 (2021年9月29日 9時) (
レス) @page45 id: f649cf9af2 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています！この作品はもう更新されないのでしょうか？ (2019年7月8日 22時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
和夢(プロフ) - 名前無しさん» ありがとうございます！頑張ります!！ (2019年1月6日 0時) (レス) id: e159a74c47 (このIDを非表示/違反報告)
名前無し - 更新楽しみです！ (2019年1月3日 23時) (レス) id: f919ba13cc (このIDを非表示/違反報告)
和夢(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！初コメ嬉しすぎて思わずスクショしてしまいました。(笑) 今後も更新頑張りますのでどうぞよろしくお願いします！ (2018年12月18日 19時) (レス) id: e159a74c47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和夢 | 作成日時：2018年12月2日 18時
