１２話 No side ページ14
｢練習に戻りましょう｣
徳川の一言で彼ら３人は踵を返した
中学生達は相変わらず身じろぎもせず固まっている
＿＿＿と、その時、
ﾄﾞﾝ
｢おいデクの棒、痛えよ｣
一際ガラの悪そうな中学生に鬼がぶつかった
ガラだけでなく口も悪い彼は、山吹中の亜久津である
｢あまり行き急ぐなよ｣
｢お前、誰に指図してんの？｣
だが、互いに負けず劣らずの迫力である
皆静まり返っている中、ここだけ異様な空気が流れていた
｢『入れ替え戦』楽しみっスね｣
……が、亜久津さ〜ん、と桃城が亜久津をたしなめに入ったところで、睨み合いが終結し、高校生たちはコートから出ていった
｢や、奴の瞳を見た途端……体が……。幸村部長に似た何かが……。くそう、何なんだアイツら……｣
先程徳川にちょっかいをかけてガンを飛ばされた切原は、蛇に睨まれた蛙のようにまだ動けないようである
｢このU-17合宿、思ったよりも化物がいるようですねぇ｣
ここに来てようやく彼らはこの合宿の厳しさを知ったようだ
＿＿＿一方、
｢ずいぶんと中学生達を怖がらせてたね、２人とも｣
コートから去った後、いつもの笑顔で入江が口を開いた
しかし、鬼と徳川は特に思い当たる節がないようである
｢アイツらが勝手に怯んでただけだ。｣
｢俺が何かをした覚えはありません｣
２人はさも平然と答えた
入江もその返答は予想済みだったらしい
｢そういえば、中学生の中に女の子がいたよね。彼女も選手なのかな。じっとキミのこと見てたけど、知り合い？｣
先程見つけた女子＿＿無論、Aである＿＿の話に話題を切り替えた
Aは自覚がないようだが、彼女は徳川に視線を送り続けていたようである
｢はい、まあ。あまり親しくはありませんでしたが｣
徳川の知り合い、という事実に２人とも興味を持ったのか、食いついてきた
｢へぇ、選手なの？｣
｢はい。アイツ……杠葉Aは実力はたしかだと思います。努力家なので、ここでも相当強くなるかと｣
そうキッパリと言い切った徳川を見て、鬼と入江は顔を見合わせた
｢お前、親しくないと言ったが、結構そいつのこと気に入ってるじゃねえか。楽しみだな｣
あまり他人について語らない彼が実力を認めたことで、鬼と入江もAに興味を持ったようである
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月夜 - 続きが気になります。更新しないのですか？更新して欲しいです。 (2021年9月29日 9時) (
レス) @page45 id: f649cf9af2 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています！この作品はもう更新されないのでしょうか？ (2019年7月8日 22時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
和夢(プロフ) - 名前無しさん» ありがとうございます！頑張ります!！ (2019年1月6日 0時) (レス) id: e159a74c47 (このIDを非表示/違反報告)
名前無し - 更新楽しみです！ (2019年1月3日 23時) (レス) id: f919ba13cc (このIDを非表示/違反報告)
和夢(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！初コメ嬉しすぎて思わずスクショしてしまいました。(笑) 今後も更新頑張りますのでどうぞよろしくお願いします！ (2018年12月18日 19時) (レス) id: e159a74c47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和夢 | 作成日時：2018年12月2日 18時
