59.旅立ちの夕焼けに私は何を思う ページ11
･
･
･
電車に揺られて一時間。
電車の中で、彩羽が考案した訳分からないゲームが始まって、それでまた涙が出るくらい笑って。
生きている中で今が一番幸せって思えるくらい楽しい時間だった。
着くな着くな！！って心の中で何回も何回も唱えた。
･
･
大きなスーツケースをゴロゴロと引く大我。
･
いつの間にこんなに背中が大きくなったんだっけ。
昔は、私より小さな背中で守ってくれていた。
私のヒーローだった。
でもそれは今でも変わらなくて。
どんなに時が経っても、いつも隣で私のことを見守ってくれて、時に喧嘩して。
当分話さなくなって、お互いの宝物をプレゼントして気が付いたら仲直り。
･
いなくならないで＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
もう、これ以上大我を困らせたくないから。
ぐっと言葉を飲み込んだ。
･
･
彩羽｢A、行ってこい！｣
三人で大我の後ろを着いて歩いていたら、小声で私の脇腹を小突く彩羽。
もう、今しかない。
彩羽の隣では北斗も、｢大丈夫｣って口パクで言う。
二人に背中を押されて、私は一歩前へ踏み出した。
･
･
大我｢お見送りまでありがとう。じゃあ……｣
｢大我、待って！｣
･
･
後ろの方で、彩羽が北斗を引っ張ってどこかに消えていく気配がした。
私は大我の着ているシャツを掴んだ。
振り返った大我の白い肌を、空港の大きな窓から差し込む夕日が照らす。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 247人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あんじゅ(プロフ) - えみりーたさん» 嬉しいコメントありがとうございます♡本当にお待たせしました〜(TT)次回の更新もお楽しみに！！ヽ(*´∀｀)ノ (2022年8月10日 23時) (
レス) id: b8ed25930e (このIDを非表示/違反報告)
えみりーた(プロフ) - はじめまして。ずっと更新待ってました！切ない展開に、胸が締め付けられてます。この後どうなるのか、ますます楽しみになりました。期待してます！ (2022年8月10日 22時) (レス) @page8 id: d4d342cc13 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あんじゅ | 作成日時：2022年8月10日 19時
