79.ファースト･ラヴ ページ31
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｢北斗？｣
どれくらいこうしていたのだろうか。
Aを抱きしめてみたはいいものの、この後どうすればいいか分からず手持ち無沙汰だった。
先に口を開いたのはAだった。
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｢⋯⋯⋯ごめんね｣
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どうしてか、Aがぽろりと涙を落とす。
｢北斗の気持ちには応えられない｣
北斗｢⋯うん｣
一度も、Aの腰に回した手は握られることがなく、反射的に体を彼女から離してしまった。
答えなんて、分かってる。
でもやっぱり、面と向かって振られるとそれなりに胸は痛くて。
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北斗｢ありがとう｣
ただ、俺はそう言うしかなかった。
北斗｢まだ、好きでいていい？｣
｢⋯⋯でも、絶対北斗を傷付ける。そんなの最低だよ｣
北斗｢最低なんて言わないで。俺、待ってる｣
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いつか、いつかAが俺を見てくれるその日まで。
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(寒いな⋯)
Aを家まで送って、一人で駅まで向かう。
ひゅう、と強い風が吹く。さては、木枯らし一号か。
もうこんな季節か⋯。
鼻先を冷たい風がくすぐって、俺の苦手な冬がやって来ることを知らせた。
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初恋は、叶わないらしい。
ただ、例外はあるかもしれない。
もしも、0.1パーセントでも可能性があるなら、それに賭けてみようじゃないか。
まだ、始まったばかりなのだから。
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あんじゅ(プロフ) - えみりーたさん» 嬉しいコメントありがとうございます♡本当にお待たせしました〜(TT)次回の更新もお楽しみに！！ヽ(*´∀｀)ノ (2022年8月10日 23時) (
レス) id: b8ed25930e (このIDを非表示/違反報告)
えみりーた(プロフ) - はじめまして。ずっと更新待ってました！切ない展開に、胸が締め付けられてます。この後どうなるのか、ますます楽しみになりました。期待してます！ (2022年8月10日 22時) (レス) @page8 id: d4d342cc13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんじゅ | 作成日時：2022年8月10日 19時
