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私が君に好きと伝えてから4ヶ月。
不安定な君に付き合わされる日々が続いていたある日。
君はこれ以上にないくらい酔っていた。それはもう、心配になるほどに。
ふわふわした君の声を聞きながら、私は夜道を歩いていた。冷たい風が、頬を刺した。
君は掠れた声で「好き」と言った。
そして私との未来について語り始めた。冷たい風は、感じなかった。
そんなこと、今まで無かったから。君は私が話すたびに「かわいい」と呟き、好きと囁いた。
でも君は酔っていたし、あまり期待はしないことにした。
定期的に来る、私と連日電話をする期間に入ったらしい君は、次の日も電話をかけてきた。
「昨日のこと、覚えてる?」私が聞くと君は「え、全く記憶にない」と言った。
やっぱりと思った。
私が説明すると君はしばらく戸惑い、
「でも、それだけ酔ってたってことは本心なんじゃない?」
と言った。思いもよらない返答に、心臓が強く打った。
その日から、君は私に好意を伝えるようになった。
でも、それもいつもの気まぐれだと思うことにした。
期待すると傷つくことを、君を好きになって知ったから。
私の予想は当たってしまって、しばらくすると君とのLINEはまた更新されなくなった。
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作者名:らると | 作成日時:2023年8月25日 15時