Ψ後の晩餐5

第210χ ページ31

｢お父さん！お邪魔してまーす｣

｢あれ？いたのか楠雄とAちゃん。何してるんだ？｣

《見てわからんのか無人島で遭難中だ》


わからんって


《そろそろ行くぞ》

｢あ、うん｣

《コロッケは冷蔵庫にでも入れといてくれ》

｢無人島？何だ？ゲームの話しか？それより夕飯は……｣


そこまで聞いて瞬間移動で戻った


｢コロッケ……食べたかった……｣

《しょうがないだろ》


｢ふあ〜あ……あー背中痛てぇ…………｣

｢あ、窪谷須くんだ｣

｢オス見張りご苦労さん。船通ったか？｣

｢あ、ま、まだ……｣

《家で寝てたから見てないが通ってない》


斉木くんはフルフルと首を振った
斉木くんのテレパシーがみんなに聞こえなくてほんとに良かったと思う


｢そっか……1日経っても来ない……か……そりゃちょっとやべーかもしんねぇなぁ……｣

｢う、うん……｣

｢Aは良く寝れたか？｣

｢あ、うん、ちゃんと寝たよ！｣

｢良かった。斉木と一緒に見張りしてたって事は寝てねぇだろーなぁと思ってたけど｣

｢私1番最初に起きたから……｣

｢そっか、なら良かった！体壊さねぇようにしろよ？｣

｢うん、ありがとう！窪谷須くんは優しいね｣

｢あ、お、おう……｣


そう言ってどこかへ行ってしまった
トイレかな？


｢窪谷須くん優しいね｣

《……だな》


……？


｢うん……！｣


ちょっと怪訝そうな顔
考え事かな





───────






｢もう、終わりだ…………｣


みんな起きて集まり、海藤くんは追い詰められていた


｢海藤くん、悲観的に考えちゃだめよ｣

｢そうだぜ、まだ1日しか……｣

｢もう1日だ！このまま一生来ないかもしんないんだぞ！！｣

｢んな事より飯食ったら海行こーぜ！誰が1番速く島まわれっか勝負すっぞ！｣

｢それじゃ体力無駄に使っちゃうよ燃堂くん……｣

｢ったく……どいつもこいつも好きかって言いやがって……灰呂の苦労がわかるぜ……｣

｢彼も少し心配よね……｣

｢……！ああ……｣


みんなで一斉に彼を見た
才虎くんだ

1人岩の上に座り海を眺めている


｢昨日からずっとあの調子だもんな……｣

｢うん……もしかして船の事責任感じてるのかも｣

｢慰めてやるか……｣

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