Ψ後の晩餐5

第208χ ページ29

話を聞く限り本当にやばい
斉木くんがなんとかしてくれなければ、私たちはいつか死ぬ

でも斉木くんでさえ悩んでいるのに私なんかに何ができるだろう





───────





夜、みんなが寝静まった後、斉木くんに瞬間移動で斉木家に連れて来てもらった

2人で作戦会議をする為に

でも疲れが溜まり、とりあえず寝ようという事になった

けど……

こっちは朝7時
休日でお父さんお母さんはまだ寝ていた為、布団を出せない
というか私が図々しく出す訳にもいかない

斉木くんは疲れでサイコキネシスを使うのも面倒らしく、体調もまだ微妙な為無理をさせる訳に行かない

その為斉木くんのベッドで2人で寝ることになった


斉木くんがすぐ横にいるなんてドキドキで眠れない……！
と思ったけど疲れていたのですぐに微睡み、心地よく目を瞑った





───────




｢んん……っ｣


朝か……


｢ひぅっ……！｣


目の前には斉木くんのあどけない寝顔のアップ

大きい声を出してはいけないと思ったが朝イチでこの寝顔は心臓にくる

朝じゃないけど


可愛い……！カッコイイ……！！
こんな漫画みたいなことある！？
幸せ…………

しばらくポーっと眺めた


あー可愛い
あーカッコイイ
好…ゴフッ！


突然お腹に殴られた様な衝撃が走った

斉木くんの曲げた膝が私のお腹にクリティカルヒットしたのだ


｢あぅぅ…………っ｣


え、今私の思考読んだ？！
読んだうえで膝蹴りした？！


《ん……どうした》

｢斉木くんの膝が……お腹に……｣

《……出てたから当たったか》

｢そうだよ……って、え？待って？！出てたって何？！私のお腹の事言ってる？！｣

《うるさい》

｢ひどいこと言うからでしょ！！｣


ふん！と反対を向き、不機嫌なフリをした
ほんとは大して怒ってないんだけどね
この状況が幸せすぎて腹なんて立たない
勿論出てもいない
はず


《……おい》


後ろから声を掛けられ、ちょっとドキっとした
"ごめんって。こっち向けよ……"的な？！


｢な、なに……｣


振り返らないまま返事をしたけど、内心ドキドキ……


《…………頭に鳥でも飼ってるのか？》

｢えっ……｣


後頭部を触ると、ほんとに鳥の巣の様に髪がぐちゃぐちゃだ

バッと立ち上がると、斉木くんも上半身を起こした

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