第168χ ページ38
……はぁ
もしAさんと関わっていなければ、こんなに考える事は無かっただろう
君のリングについて探ることも無かったし、プールに行くことも無かった
君とケーキを食べに行く事も無かった
君の性格、いや、君自身を知ることは無かっただろう
どこかですれ違ったとしても、勿論互いにスルーだ
まぁ隣に住んでいるから知り合い程度にはなったかもしれないが
しかし1つ選択肢を間違えれば、そうなった
関わることは無かっただろう
いや、Aさんにとっては間違えた選択肢の方が良かったのか
「んん……寝ちゃってた……」
《……起きたか》
「えっ、斉木くん近っ……!」
自分からそこに入ったんだろ
「私斉木くんにフラれる夢見ちゃったよー」
言いにくいが現実もそんなもんだった
「Aさんには僕じゃない良い奴がいるだろって言われたの。この優しい感じが妙にリアル」
《へぇ》
「だから私珍しく言い返したんだよ!!」
《僕に言い返すとはいい度胸だな》
「そ、それは違うっていう確信があるんだもん……!」
《…………》
「私は斉木くんと出会って、斉木くんを好きになったんだよ。他の誰かじゃだめ。こんなに幸せなのも、斉木くんのおかげなんだよ。だからそんな事言わないで……って!」
《…………さ、寝よ》
「えぇっ?!これスルーされると相当恥ずかしいんだけど?!あ、ねぇちょっとそっち向かないで?!」
Aさんの反対を向くと、後ろでギャーギャーとうるさい
呆れつつ、頬が緩んだ
結局、どちらの道も先は一本
最初は二股に分かれた道を行っても、Aさんは結局僕と会い、僕を好きになる
やれやれ、面倒な人と出会わせてくれたな、神
「斉木く〜ん……こっち向いてよー……」
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まつり(プロフ) - 点P撲滅隊リーダー兼隊長兼事の発端者。さん» 読んで下さってありがとうございます!糧になりますー(*´˘`*)頑張ります!! (2021年4月23日 6時) (レス) id: 254ca2f352 (このIDを非表示/違反報告)
点P撲滅隊リーダー兼隊長兼事の発端者。(プロフ) - 更新頑張って下さい!! (2021年4月23日 0時) (レス) id: 162be80354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まつり | 作成日時:2021年3月5日 9時