第159χ ページ29
《聞いてもどうせ何も出来ないのがオチだ。Aさんは相談されてスッキリするかもしれないが、大賀さんの悩みは消えない。それじゃただの自己満足だ。中途半端に手を貸すな》
「うぅ……仰る通りです…………」
《……わかったなら、謝りに行け》
「……うん、私謝りに行ってくる……!!」
目の前にあったケーキの残りを口にかきこみ、スッと席を立った
「私、行ってくるね!!」
《生クリームを頬に付けてる様じゃ謝罪の意思表示は皆無だな》
「えっ!!ついてる?!」
ほっぺについた生クリームを拭き取り、行こう!となったがどうも1歩踏み出せない
「斉木くん一緒に来てぇ……」
《僕が一緒に行ったって意味ないだろ》
「……ですよね……頑張る……」
私がズケズケとゆめのちゃんの心の中に入り込もうとしたのがいけなかったんだ
私も斉木くんに話せない事があると言いながら、自分も同じことをしてた
きちんと謝ろう……!
───────
……ゆめのちゃんの家の前まで来たけど……
インターホンが押せない……
指はあと5cmの所まで来ている
「うぅ…………」
押さなきゃ……
そう思った瞬間、後ろから軽くとんっと背中を何かに押され、インターホンを押してしまった
後ろを振り向くと、透明化が解除され軽く笑った斉木くんが姿を現した
一緒に来てくれてたんだ……!
『……はい』
あ、ゆめのちゃんの声……!
「あっえと、私……Aだけど……」
『……今行く』
また後ろを向くと、もう斉木くんの姿は無かった
帰ったのか、透明化になっているのかはわからない
お化けみたいだけどでもありがとう
その時、ガチャッとドアが開いた
「あっ、ゆめのちゃん……!」
「……中、入って」
「お邪魔します……」
玄関に入りドアが閉まると、ゆめのちゃんに抱きつかれ、視界はいきなり髪と耳に変わり驚いた
「ゆめのちゃん?!」
「A〜〜……!!ごめんね……」
「それはこっちのセリフだよ……ごめんね、ゆめのちゃん」
「いいの!私の部屋行こうか!」
ゆめのちゃんの部屋に入り、床に座る
はい、とジュースを出してくれたゆめのちゃんにお礼を言うと、正面に座りニコッと笑ってくれた
「あの……ほんとにごめんね」
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まつり(プロフ) - 点P撲滅隊リーダー兼隊長兼事の発端者。さん» 読んで下さってありがとうございます!糧になりますー(*´˘`*)頑張ります!! (2021年4月23日 6時) (レス) id: 254ca2f352 (このIDを非表示/違反報告)
点P撲滅隊リーダー兼隊長兼事の発端者。(プロフ) - 更新頑張って下さい!! (2021年4月23日 0時) (レス) id: 162be80354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まつり | 作成日時:2021年3月5日 9時