水族館 6 ページ41
そこから返事が来なくなった
怒ったかな？とチラリと見た瞬間、イルカの大ジャンプで水が高く上がり客席の方へ飛んできた
身構えた心美ちゃんには何故か水が自らよける様な動きをする
多分斉木くんの超能力だろう
かからないようにしてあげたんだ
優しいね
｢ぶえっ……！Aちゃん大丈夫ッスか……？俺めっちゃ水かかった……ってびしょ濡れじゃないスか……！｣
｢あ、うんでも平気｣
｢水も滴るいい女ッスね〜うへへ｣
｢………………｣
｢…………そんな気になるんスか？｣
｢え、あ、うん｣
｢まぁそりゃ彼氏があの照橋さんとデートしてたら気になりますよね……でもOKしたのAちゃんなんスよね？｣
うっ……痛いとこつかれた……
｢そうなんだけどさ……｣
そう言って俯くと、"それじゃあ仕方ないッスよ"と袖口で私の頬についた水滴を拭ってくれた
｢あ、ありがとう……｣
｢いえいえ！袖口乾いてて良かったッス！｣
ニコリと笑った鳥束くんに、少し救われた気がした
───────
………………
ふと鳥束達を見ると、俯くAさんの頬を鳥束が袖口で拭っていた
きっと原因は僕だろう
こういう時に心が読めないのは正直キツい
その後のAさんの鳥束に対する笑顔に、少しイラっとする
その時、イルカがバラバラに動き出し、タイミングが合わずジャンプは不着水となり今までに無い大きな水しぶきが客席を襲う
｢きゃっ……！｣
そんなのも構わずAさん達を見ていると、鳥束はAさんの正面から抱き着く形で自ら水を被った
｢あ、あれ……？私濡れてない……｣
隣の照橋さんには勿論水がかからないようにした
照橋さんに水がかかれば周りの男たちの視線は痛く目立ってしまう
男たちの心の声は僕に対する皮肉でいっぱいなのだ
｢えっ揺れてる……？｣
"こんなやつがあんな可愛い子を守れるはずが無い"だとか
"あの子に何かあったら俺が許さない"だとか、とにかくうるさいのだ
ここで照橋さんを守らなければ僕が目立ち今にも帰りたくなる
勿論もう既に帰りたい気持ちでいっぱいだが、あの二人を残して帰る訳にはいかない
鳥束は何をするかわからないからな
さてここで1度冷静になろう
鳥束がAさんを庇う形で水を被ったのはきっと僕のせいだ
それを見てまた暴発し建物が揺れた気がしないでもないが
にしてもだ
鳥束
次やったらお前は本物の幽霊になる
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まつり(プロフ) - なぎさん» ほんとですか！？よかったです！！ありがとうございます！ちょこちょこ更新しますので是非ちょこちょこ見てみてください！！笑 (2021年4月14日 21時) (
レス) id: 254ca2f352 (このIDを非表示/違反報告)
なぎ(プロフ) - 面白かったです！！！ (2021年4月14日 21時) (レス) id: 6fc53c6f0b (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - パトさん» ああああパト様……！こっちも見て頂いたなんて嬉しいです！ありがとうございます！全然更新してないですし、もう放置気味でした……笑 でもパト様にそう仰って頂けるのはとても嬉しいのでまた更新しますo(^▽^)o笑 いつもご覧頂いてありがとうございます……！ (2021年2月27日 12時) (レス) id: 254ca2f352 (このIDを非表示/違反報告)
パト(プロフ) - まつりさん、こんな作品も書いていらしたんですね。宣伝とかしてくださらないので、今の今まで全然知りませんでした。これはいい掘り出し物だ…… (2021年2月27日 11時) (レス) id: 8ed95612e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつり | 作成日時：2021年1月29日 9時
