めんどくさい1日 5 ページ34
｢斉木くんにしか作ってなかったし……このお弁当どうしようって思ってたら、トイレから出てきた窪谷須くんに会って、"その弁当どうしたんだ？"って聞かれたから……自分で食べるよりは誰かに食べてもらった方がいいと思ったの……｣
…………そういう事だったのか
《……あのパンは僕が買ったものじゃない。海藤のだ》
｢……えっ？！そうなの？！｣
《僕が海藤のを持ってただけだ》
｢ええええっ？！そうだったの……｣
《誤解だった様だな。お互い》
急にしゃがんだAさんは、顔を両手で覆った
最初は泣かれたかとドキッとしたが、泣いてはいない様だ
｢……じゃあ私が悪いね…………斉木くんにちゃんと聞けば良かった……｣
いや、君じゃない
僕が度が過ぎた事を言った
改めて自分の行動を思い返す
僕の決めつけだったな
今回は僕が悪い
｢ごめんね、斉木くん……私、斉木くん以外の人になんかしてあげようなんて思ったことないんだ……さ、斉木くんにしか……したくないから……｣
しゃがんで両手で顔を覆ったままだったが、指の間から見える顔は赤かった
……………………
Aさんの目の前にしゃがみ、顔を覆っていた両手を避けた
｢み、見ないで……恥ずかしいからっ……！｣
横を向いて目線を外すAさんの顔はさらに赤くなる
《……フッ。ここまで顔に出やすいとはな》
｢えっ？｣
《……リンゴでも顔に塗ったか？》
｢ちょっ！！どゆこと！？リンゴ顔に塗っても赤くならないよっ！！｣
バッと立ち上がり、"もー！"と怒るAさんが面白かった
自分の行動を思い返し、少し後悔する
やはり君はパッとしない顔をしているより、うるさい方が合う
｢……そういえば、誤解は解けたけど……なんで怒ってたの？｣
……怒ってない
｢あ！わかった！！｣
《なんだ？》
｢お腹空きすぎてイライラしてたんじゃない？！お腹空いてる時にお弁当見たからズルいって思ったとか！｣
《それは違うのはわかる》
……まぁ、自分自身もわかっていない
君といると不思議な感情になる
《君が原因なのは確かなんだがな……》
｢そんなお腹空いてたなら無理矢理でも斉木くんにあげれば良かったね……｣
《……もういい》
｢えー？！なんでー？！｣
特別な1日か……
やはり僕にはめんどくさく疲れる1日だ
だが、そんな日も悪くない
｢今度また斉木くんにお弁当作ってくるね！ふりかけハートの形に《いらん》
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まつり(プロフ) - なぎさん» ほんとですか！？よかったです！！ありがとうございます！ちょこちょこ更新しますので是非ちょこちょこ見てみてください！！笑 (2021年4月14日 21時) (
レス) id: 254ca2f352 (このIDを非表示/違反報告)
なぎ(プロフ) - 面白かったです！！！ (2021年4月14日 21時) (レス) id: 6fc53c6f0b (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - パトさん» ああああパト様……！こっちも見て頂いたなんて嬉しいです！ありがとうございます！全然更新してないですし、もう放置気味でした……笑 でもパト様にそう仰って頂けるのはとても嬉しいのでまた更新しますo(^▽^)o笑 いつもご覧頂いてありがとうございます……！ (2021年2月27日 12時) (レス) id: 254ca2f352 (このIDを非表示/違反報告)
パト(プロフ) - まつりさん、こんな作品も書いていらしたんですね。宣伝とかしてくださらないので、今の今まで全然知りませんでした。これはいい掘り出し物だ…… (2021年2月27日 11時) (レス) id: 8ed95612e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつり | 作成日時：2021年1月29日 9時
