短編

好きだ。3 ページ17

｢えっ？わぁっ……！｣


そのままひゅっと上に上がり、夜景の中を空中散歩

星も近く見えて、上を見ても下を見てもラメの様にパチパチと光る


｢綺麗……！最高……！｣

《Aだけの特等席だな》

｢うん……！ありがとう……！｣


そのまま楽しんでいると、段々と景色が下がってきた

下におりるのかな


人気の無い場所へ降り、斉木くんに着いて歩くこと数分


｢えっ？！こここんな綺麗になってたの……？！｣


さっきとは打って変わって人通りが多い街中
目の前には電飾が施された並木道

少し前を歩く斉木くんは、顔だけ振り返る


《好きだろ。こういうの》

｢！！……うん！大好き！！｣


斉木くんも含めてね


小走りで斉木くんの横に並び、並木道を2人で歩く
下から上へと七色に変わる電飾
凄く綺麗


｢でもいいの？誰かに会っちゃったりしたら……みんなにバレたら嫌なんでしょ？｣

《今日くらい大丈夫だ。僕達以外の人にとっては普通の日だ。クリスマスでもない限りここまで来ないだろ》


斉木くんは、私の誕生日を特別な日だと思ってくれてるのかな
嬉しいな


2人で並木道を歩き終わると、何やらいい香り


｢ん？｣
《ん？》


2人で顔を見合わせる


｢クレープだ！！食べよ食べよー！！｣


ちょうどいいところにクレープの販売車があった

そこでそれぞれ好みの物を頼み、ホカホカのクレープを手に持った


｢どこで食べる？｣

《来い》


手を引かれ、販売車裏に移動し瞬間移動した

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