君に落ちるまでは数分で 3 ページ13
「……えっ?それって……」
「さっきも言っただろ?いないというか……わからないだけだ、そういうのが……」
「で、でも私でいいの……?」
「お、俺様だっててきとうに選んだわけじゃないんだぜ……っ?!そんな人類選別計画のような事をこの漆黒の翼がするとでも思っているのか……!」
バッと立ち上がり、右手を顔の前に添えた海藤くんは、真っ赤だった
「……ふふっ。お願いします」
「は、はいっ!こっ、こちらこそっ……お願いします……!」
ちょっと声のトーンが高くなり、慌てて正座する海藤くん
ちょっと頼りなくて、中二病で、運動が苦手で、力も弱くて……
でも優しくて、面白くて、明るくて、友達想い
そんな彼が好き
「海藤くん、好きだよ」
「あ、改めて言われると……っその……っ」
嬉しすぎて、涙が溢れ出そうになる
まだまだこれからかもしれない
でも、付き合える可能性をもう作ってくれた事に、感謝しきれない
泣きたくなくて、海藤くんに目の前からハグをした
「あっ、えっ?」
「ごめんハグしたくなった……」
涙を堪え、ぎゅっと力を込めると、海藤くんか私か、どちらかわからない鼓動が全身に伝わる
私かな
そう思っていると、背中がきゅっと押され暖かくなった
海藤くんも、軽く私の背中に手を当ててくれているみたい
小刻みに震える手がまた愛おしい
「海藤くん、好きっ」
「わ、わかったって……!」
ふふっ、幸せ
「俺も単純かもな。もう、落ちたかもしれない」
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まつり(プロフ) - なぎさん» ほんとですか!?よかったです!!ありがとうございます!ちょこちょこ更新しますので是非ちょこちょこ見てみてください!!笑 (2021年4月14日 21時) (レス) id: 254ca2f352 (このIDを非表示/違反報告)
なぎ(プロフ) - 面白かったです!!! (2021年4月14日 21時) (レス) id: 6fc53c6f0b (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - パトさん» ああああパト様……!こっちも見て頂いたなんて嬉しいです!ありがとうございます!全然更新してないですし、もう放置気味でした……笑 でもパト様にそう仰って頂けるのはとても嬉しいのでまた更新しますo(^▽^)o笑 いつもご覧頂いてありがとうございます……! (2021年2月27日 12時) (レス) id: 254ca2f352 (このIDを非表示/違反報告)
パト(プロフ) - まつりさん、こんな作品も書いていらしたんですね。宣伝とかしてくださらないので、今の今まで全然知りませんでした。これはいい掘り出し物だ…… (2021年2月27日 11時) (レス) id: 8ed95612e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まつり | 作成日時:2021年1月29日 9時