Ψ後の晩餐12

第537χ ページ48

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｢じゃあな。帰って企画考えとくよ｣

｢う、うん……また……｣


海藤くんは片目を瞑り痛々しい感じで帰って行った

みんな道路でそれぞれ別れ、斉木くんと2人、帰路に着く


《ふぅ、終わったか……》

｢目にポテトはちょっと……｣

《確かに……ポテトが勿体なかったな》

｢そっち？！｣


全く心美ちゃんに気づかれたくないからって……


《やれやれ……動画制作か》

｢動画で稼げる時代なんだね〜｣

《そんなのに巻き込まれるなんてたまったもんじゃないな》

｢斉木くん巻き込まれたら大変だもんね｣

《それ以前に写真も動画も写るのは嫌いなのだ。ま、あの分ならヨーツボァー計画も頓挫だろう良かっ……》

｢ん？｣


話が途中で切れ、どうしたんだろう？と斉木くんの様子を伺うと、"ぐっ？！"と片目を瞑った


｢どうしたの？！大丈夫？！頭痛いのっ？！｣

《予知……？！》


そっか、頭痛が起きるということは、予知だ……！何のだろう……！


《……やばいな。行くぞ》

｢えっ？！何がやばいの？！何の予知？！｣


行くぞと言いながら急に走り出してしまった斉木くんを必死に追いかける

"何があったの？"と聞いても答えてくれず、ただただ走った

どうしたんだろう？と思いながらも着いていくと、先の方に海藤くんの姿
海藤くんに何かあったのかな……


｢はぁ〜……意外と難しいなぁ〜……。好きな事で生きていくのも楽じゃないぜ……｣


そう言いながらカメラを開く海藤くんの後ろ姿を、建物の影に隠れて二人で眺める


｢どうするの？｣

《君はここにいろ》

｢えっ？｣


じゃあ何故連れてきた？！とツッコみたかったけど、今は何故かそんな雰囲気じゃない
私は影に隠れたまま、ひっそりと海藤くんに近づく斉木くんの後ろ姿をただ見送った

息を潜めて見続けていると、斉木くんは手刀を作り振り上げる

危ない！と一瞬目を閉じ、パッとまた目を開けると、海藤くんはその場に座るように意識を失っていた


｢ちょっと何やってんの！？｣


斉木くんの元へ走って近づきアタフタしていると、"見ろ"と言われ、斉木くんが持っているビデカメラに目を向ける


《やれやれ……わざとならすぐ気づけたが偶然は見抜けない》


そこには、斉木くんが超能力でポテトを三人の目に飛ばしている所がばっちり写っていた

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