Ψ後の晩餐12

第528χ ページ32

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前回ダブルをお買い物に行かせた時は、簡単に終わった
特に何も無く終わったから、きっと大丈夫だと思ったんだろう
この間噴火の阻止を失敗したことで改めてダブルを理解し、実験するつもりらしい


｢今回は誰と行くの？｣

《悩むな……》

｢前回みたく上手くいけばいいけどな……｣


お父さんとお母さんも、うーんと悩む


果たしてどうなるのやら……
とにかくこのダブル達を早く消して欲しいと願うばかり……







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《目的地は400m先のコンビニだ。お前はみりんを買って戻ってくる……いいな？》

《何度も言うな。言われなくてもわかってるさ。心配するな》


結局、斉木くんに1番近い4号を使っておつかいに行くことになった
4号にとっては初めてのおつかいだけど……
大丈夫だろうか

そしてこの間同様斉木くんは千里眼を使い、その後ろでお父さんとお母さんが様子を見ている

私も斉木くんの後ろに立っているわけだけど……なるほど、斉木くんの千里眼は私達も一緒に見えるのね
気づかなかった……

どういう風に見えてるかなんてそんな事はどうでもいい

とにかく見えるのだ


｢今回も全然大丈夫そうだな。どう見ても楠雄だ｣

｢口調もくぅちゃんっぽいわよね｣


お父さんとお母さんは笑顔でそう言い合ってるけど……私はなんか少し違う気がしてならない


《いや僕から見ればまだまだ細かい所は違うんだがな》

｢例えば？｣

《……例えば、そうだな……》


やっぱり斉木くんも違うと思ってたんだ……！
まぁ本人だし当たり前か……


《歩き方がだいぶ内股気味だな》

｢ああ……！確かに……！｣

｢違和感はこれか……｣


4号を見るとだいぶ内股だ
こんな斉木くんやだな……


《あと微妙に味覚も違う》

《お釣りで苺大福でも買うかな……》


斉木くんならコーヒーゼリーにしなさい！！


《あとよく見ると歯がめっちゃ汚い》

｢え……｣


どれどれ……とよく見る為に顔を近づけた


｢うわめっちゃ汚っ！！嫌だこんな斉木くん！！｣

《失礼だな》

｢斉木くんちゃんと歯毎日磨いてる？！今すぐ帰ってきなさい仕上げ磨きしてあげるから！！｣

《僕に言うな》


目の前の本物の斉木くんに言うと、あしらわれてしまった
だってこれは斉木くんの事でしょ？！と言いたくなったが斉木くんの事の様で斉木くんの事ではない

斉木くん(本物)の事の様で、斉木くん(4号)の事なのだ

うーんもう訳がわからない

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