Ψ後の晩餐12

第514χ ページ14

｢ちょっちょっちょっと見てみる……！！｣


そう言っておじさんが走って出て行くと、それを見送ったみーこは"ふぅー……"と長いため息をついた


｢1人目終わりっと｣


昔から的確だったけど、こう改めて久しぶりに見るとやっぱり凄い


《こいつやはり凄いな》


斉木くんも珍しく人を褒めている


《僕にはあんな風に見た事ないモノを探す力はない……いいなぁ……》


今ボソッと羨ましがった！！
斉木くんに羨ましがられるみーこが羨ましい！！


(みーこずるい！！)

《は？》


その後みーこは次々とお客さんを占っていく

行方不明のわんちゃんの居場所をつきとめたり

お客さんの彼氏が浮気している場所をつきとめたり

サラリーマンの商談が上手くいくかの相談に、上手くいくが3日後刑務所に入れられると結果を出したり

ちょ、ちょっとむさくるしそうなおじさんの運命の相手がジンバブエにいることを発見したり

さすが1位の女……


｢みことちゃん休憩していいわよ〜｣

｢はぁ〜い。あざ〜んす｣


休憩を貰ったみーこはまたも椅子によりかかり"ふぅ"とため息を漏らした


(凄いねみーこ……バンバン当てちゃうね)

《やれやれ……それが問題だ》

(まぁそうなんだけどさ)

《事態は思ったより深刻なようだ……》

(え？)

《コイツ……占いの解答が具体的すぎる》

(ほう……確かに……)

《たまたまとか偶然とか言い訳できないレベルで言い当てている。これがもし的中したなら十分だ》

(何が十分？)

《本物だと確信するのにだ》


確かに……
ここまで具体的だと"この人は超能力者では……？"と疑われてしまう

いや疑いを通り越して確信しちゃうって話をしてるのか……


(どうしたらいいんだろうね)

《痛い目みないとわからないんじゃないか？》

(みーこに痛い事しないでよ？！)

《例えだバカ》

(……じゃあ痛い目見る前に……)

《？》

(私今度のテスト追試あるか占って貰お！！)


パッと手を離し、みーこの所へ向かった


《あっバカ透明化解除されるだろ！》

｢別に聞くんだしいいじゃん〜！｣

｢？！A？！｣


私の今の発言にびっくりし振り向いたみーこは、突然背後に立っている私を見て更にびっくりした様子を見せる


｢みーこ！占って！｣

｢アンタ何でそんなとこいんの？！いつの間に？！｣

｢実は……ん？｣


ドアの開く音が聞こえ、2人で振り向いた


｢あーごめん今休憩中──……｣

裏アンケ期限について(追記)→←第513χ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す