Ψ後の晩餐8

第354χ ページ32

そういう事か


｢結構大きめの民宿らしいよ〜！｣

｢楽しみだな！｣

｢温泉早く入りてぇ〜｣

｢ラーメン食いに行こうぜ！｣

｢……それは今から？それとも泊まったら？｣


どっちでもいいがラーメンは行かない





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｢いらっしゃいませ〜ご予約のお客様ですか？｣

｢ごゆっくりどうぞ｣

｢朝食をお持ちしました｣


ふぅ……
忙しいなぁここの民宿……
まぁ夏休みだからしょうがないか……


朝からバタバタと働き、まだよくわからない仕事を丁寧にこなした

働き出して10日目
少し慣れてきて、スタッフさんとも話すようになってきた

みんな優しいから良かった


｢おいA、早くこれ運べよ｣

｢わかってるよ｣


ただ1人を除いては

なんでこいつがここに……
いや、私がここの民宿を選んだのがいけなかったのか


最悪だ
斉木くん呼ばなくて良かった
来てたらめんどくさい事に……


｢それ運んだら休憩入っていいってよ。運ぶ場所どこかわかるか？｣

｢わかる｣


ほんとはわからないけど、こいつにだけは案内されたくなくて嘘をついた
1人さっさと案内図を確認し、部屋へ向かう


大部屋か……
めんどくさいなぁ大人数のお客さん……


ため息をつきながら歩いて、襖の前に到着
正座し開けてもいいか声をかけた

返事が返ってきて襖を立ち膝でそっと開けると、私は目の前の光景に石のように固まった


｢やっほーA！｣

｢ようAさん！｣

｢おう2号！｣

｢しっかり働いてっかA〜｣


ニコニコし私を見るみんな

なんで……？！
え、来たの……？
ゆめのちゃんには言ってないはず……

どうして場所知ってるの……？

正直来て欲しくナカタヨ……


｢お？2号なんか石みてぇだぞ｣

｢サプライズ大成功！！｣

｢と、とりあえずこれ渡したら休憩入れるから待ってて……！！｣


急いでスタッフルームへ戻り、自分の貴重品とお弁当だけを持ってみんなの部屋へ走った


｢あ、こら通路は走っちゃ｢すみません！休憩貰います！｣

｢あ、うん……行ってらっしゃ…い…｣


女将さんの言葉に被せて言っちゃったけど一応注意された事は耳に入っているから守らなければ

と、めちゃくちゃ競歩した


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