Ψ後の晩餐7

第307χ ページ32

｢お前あのガキと一緒に歩いてただろ？お前はすぐにいなくなったが、あのガキのカバンには目良の娘と同じクラスが書いてあった。あいつから目良の娘の居場所を聞こうと思ったが口を割らねぇ……それで一緒にいたお前をさらったってわけだ｣


そういう事か……！！
ど、どうしよう……！


｢おいついでにあのガキも拉致れ｣

｢うっす｣


えっ？！どうしよう……！！


私は手足を縛られ口をテープで塞がれていてどうにもできない

お願い斉木くん逃げて……！！


しばらくすると、運転手が"いました"と顔だけこっちに向けた


やばい……
でも……斉木くんならきっと負けない！


｢クックック、わざわざこんな人けのねぇ所歩きやがって……よしさらえェ！！｣


その合図と共に男たちはドアを開け勢いよく斉木くんを掴もうとする


《誰が誰をさらうって？》


斉木くんはいつの間にか車内に入り、片手を男たちの方に伸ばし、片方のレンズをギラりと光らせニヤリと笑う

この人たちをやっつけるんだと思い目を瞑った


《相手と拉致ったやつが悪かったな。そこにいるのは僕の彼女だ。手を出したお前らの負けだ》

｢……！！｣


その言葉にびっくりし目を開けると、もう既に粛清は完了していた

車もいつの間にか停車している

斉木くんは私の口に貼られたテープを剥がし、手足を縛られていた紐も解いてくれた


｢斉木くん……今の……｣

《なんだ間違えた事でも言ったか？》

｢！言ってない！｣


カッコよすぎ……！
嬉しい……！


｢斉木くん大好き！｣


斉木くんのお腹にギュッと手を回す


《わかったから行くぞ》

｢どこに？｣

《目良さん達の所だ。どうなったか直接見に行く》

｢あっ、そうだね！｣






───────





ある建物の屋上に着き、そっと下を向くと、路地裏があった
その路地裏には、みーこ、千里ちゃん、千里ちゃんのお父さんが何やら真剣な話をしていた


｢なんで1人で解決しようとするの！！家族で力を合わせて解決すればいいでしょ！！｣


｢……千里ちゃん……｣


その時、ゾンビの様に歩くあの借金取りの集団が千里ちゃん達に迫る


｢借金……もう返さなくていいです……元金分はとっくに返済されてるし……だから……その……もう許して下さい……｣


｢……あそこまで言わせるなんて、斉木くん何したの……｣

《別に》


私は凄く恐ろしい人と付き合ってしまったかもしれない…………

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