Ψ後の晩餐7

第314χ ページ39

｢あああっちに天使がいるぞー！！！｣


うわあ？！なんて大きな声……！！
みんなも驚いてるよ……！


｢ゆめのちゃん？！｣


ゆめのちゃんは男友達2人と心美ちゃんがいる方へ指を指すと、男たちはワラワラとそこへ集まり、あっちに人だかりができた


｢ざまあみろ｣


ベッと舌を出すゆめのちゃん
でもあれ心美ちゃんも被害を被るんじゃ……


｢ゆめのちゃんあれはちょっと……可哀想……｣

｢今呼び戻したらまたあの男軍団こっち来るけどいいの？｣

《呼び戻すな》

(えぇ〜っ……斉木くんまで……)


窪谷須くんや海藤くん、燃堂くんを見ると、桜を見て楽しそうに話をしている

今この状況を崩せない……っ
ごめん心美ちゃん！！


｢このおにぎり食べていい？｣

｢あ、いいよ！私作った｣

｢……うまっ｣


美味しそうに食べてくれるゆめのちゃんを見て、頬が緩んだ

私の大好きな人達とお花見なんて楽しいなぁ

桜を指さし笑顔で話す窪谷須くんと海藤くん

何故かおにぎり早食い競走を始めた燃堂くんとゆめのちゃん

ようやくおにぎりに手をつけ、無表情で私に親指をグッと上げる斉木くん

いつまでもこうしていられたらいいのに

……斉木くんのやるべき事ってなんだろう

こういう幸せを守るためにやるのだろうか

だとしたら斉木くんも、相当友達が好きなんだなぁ

素直じゃないけど、優しいね、斉木くん


(……私斉木くんに一生ついてく)

《なんだ急に》

(……斉木くんって優しいなぁと思って)

《おにぎり褒められたのがそんな嬉しかったか？》

(………………全然違う)


もういいよっ！


｢あ〜負けた〜……｣

｢おれっちはまだまだ食えるぜ〜！｣

｢やめなよ2人とも……喉詰まるよ？｣

｢あー楽しい！！やっぱりここのみんな好きだわ！！｣


ゆめのちゃんの一言に、窪谷須くんと海藤くんはびっくりした顔をした

ゆめのちゃんこういう事あんまり言わないもんね


｢これからも仲良くしてね！｣


ニコリと笑うゆめのちゃん
いつもの強気な態度とは違い、素直で可愛い笑顔に、窪谷須くんと海藤くんは照れ、斉木くんは目を閉じ頬を緩ませた

そんな状況に私も嬉しくなる


｢ししししょうがねぇなぁ……｣

｢大賀さんは俺らの盟友だな！｣

｢よろしく頼むぜ2号の相棒！｣

｢燃堂くんそれわからなくなるって……｣

(ねね、斉木くん！窪谷須くんか海藤くん、今のゆめのちゃんに惚れた？！今のは惚れたでしょ？！)

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