Ψ後の晩餐6

第270χ ページ43

泣いている村上が写った


｢だ、大丈夫なのかな……｣

《村上までボコボコに……酷いな》

｢これは元々だよ斉木くん…………｣


その後も互いの殴り合いが続き、東野がトドメを刺そうと宮部に殴り掛かる


『うおおこれで終わりだー！！食らえぇぇー！！』



｢どうなるんだろ……っ｣



『ラヴ·パンチ！！』


技名がシンプルにダサい



……はっ！終わった！

くっ……またいい所で引きやがる……
えぇい次だ！
早く次の話を視せろ！！


次の本に触わると、よろけた東野が写った


ん？何だ？さっきの続きか？
しかし何故東野がやられてるんだ……



『ﾌﾌｯ……解らないか……？コレのおかげさ！！』



お前もかい


宮部は服の下の腹部分に本を隠していた
さっき東野のもやってたな……


『うおおー！！これで最後だー！！』

『この一撃にすべてを……かける！！』


互いに殴り合おうとした瞬間に終わってしまった


……く〜…………
また終わった！


原作に追いついたアニメくらい引っ張るじゃないか……！


｢続き見たい斉木くん！最後！｣


いよいよ最後の1冊か……
もはやMTKなんてどうでもいい

あの2人の結末を視せろ！！


Aさんの手を握ったままの事も忘れ最後の1冊に触れる



『原田さん休憩入っていいよ』

『ういっす』



｢うおい！！｣
《うおい！！》

｢製本所？！｣


ここに来て何故製本所？！これが最後の巻だぞ？！勝負の行方はどうなったんだよ！！
東野おい！！


｢あのー図書室閉めるんで出てってくれる？｣


図書委員が話しかけてきた


《うるさい今それどころじゃ(斉木くん見て！！)

｢時間だからほら出てほら｣


マスクを下げた図書委員は、あごが長く頬骨が出ていて、歯もでかく出ている

名札を見ると"東野"と書いてあった


……東野……
お前……勝ったんだな……


｢あれ？そのジャージウチの学校じゃないでしょ｣

｢あっ、はい……練習試合で来てて……｣

｢そうなんだ。カップル？｣

｢あ、いえ……｣

｢まじで！この後空いてない？｣

｢え｣


東野と村上の子とはまるで思えない
せいぜい顔くらいか

もう少し身の丈に合った相手を探すんだな


《いくぞ》

｢あっ、うんっ……｣


手を握ったままAさん引っ張り、図書室を出た


｢なんだよ。ちぇー｣

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