Ψ後の晩餐6

第260χ ページ33

｢死相？！ちょっと怖いこと言わないでよー｣

｢ガチ！！ガチ！！超やべーって！！死相ガッツリ出てっから！！｣


……なんの話だ？
Aさんに死相……？！


｢もしかして激やばプンプン丸……え？｣

｢A！！｣


なにっ？！


Aさんが手をかけていた部分の柵がちょうど折れ、そのまま落ちかけ逆さを向く


今はなんとか相卜が片足を掴んでいるが、いつ限界が来るかわからない

僕は瞬間移動してすぐの為、今すぐには行けない

くっ……
手を離すなよ相卜
あと1分だ……！！
頼むぞ……！！


ただ千里眼で見てるだけの1分は異常に長い

まだか？まだ1分経たないのか……っ


脳内でカウントし続け、あと3秒……

3……

2……

1……


その時、相卜の手が滑り、Aさんは落ちた

｢Aー！！！｣
(未来を予知出来るのに……こんな時に私は……友達1人救えねぇのかよ！！)


いや救える


瞬間移動した瞬間、両手には意識を失ったAさん
足元のレンガは落下速度と重量によるヒビが入った


僕が間に合った


……ふぅ……

過去最高に危なかったぞ

瞬間移動の直後だった為助けに行くのに時間がかかった……

瞬間移動は1度使用すると3分インターバルを要する

相卜が掴んでいなければ絶対に間に合わなかった


本当にギリギリだった……


｢……は？｣


誤魔化す余裕も無い程にな


｢……さ……斉木……楠雄……？！｣


どうしたものか……


｢えっ？！今の斉木楠雄……？えっ……ちょい待ちちょい待ち……あ？！いねぇし！！……はぁ？え？どゆこと？いやつーかAもいねーし……｣


ここだ


｢どおぅはっ？！で……出たぁー！！｣


人を幽霊みたいに言うな


｢はぁ？！つーか何で……え？！マジで1回待って！アンタ……一体何したの……？｣


別に
落ちてきたから受け止めただけだ


(いや無理くね？)
｢てかアンタさっき帰んなかった？何でここにいんのよ……？｣


別に
瞬間移動して戻ってきただけだ


(瞬間移動って何？！)
｢てかさっきからアンタの声が頭に直接響いてる気がすんだけど……｣


別に
テレパシーで脳内に直接話しかけているだけだ


｢いやアンタ何者だよ？！｣


別に
ただの超能力者の高校生だ


｢んんっ……｣

｢A？！｣


目が覚めたか

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