Ψ後の晩餐6

第256χ ページ29

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帰りは嫌々ながらも抱っこさせてくれた
もう少しで斉木くんの家だ


｢送ってくれなくてもよかったのに〜わざわざごめんね｣

｢今日は斉木がいないしな。夕方に女子1人は危険だろ｣


海藤くん意外と紳士……
いざとなったら頼りになるタイプ……では無いな


自分の家を通り過ぎ、斉木くんの家に行こうとすると、海藤くんと燃堂くんはピタリと足を止めた


｢どこ行くんだ？そっちは斉木の家だろ？｣

｢相棒になんか用か？｣


ハッ！そうだった……！
私の親戚の子なんだった……！


｢あはは……！そうだよね！いつもご飯ご馳走になってるからつい……！｣


自分の家に入るまで手を振ってくれる2人に、冷や汗をかきながら手を振り返した


バタン、とドアを閉め、ふぅ。と一息


そのまま自分の部屋へ向かった


《もう降ろせいい加減》

｢最後だから私の部屋に着くまでー！｣

《はぁ……》


あっという間に着き、斉木くんをベッドの端に座らせた

私もボスンと壁によっかかってベッドに座ると、一気に疲れが出てきた
いくら5歳児でもずっと抱っこしてると腕がぷるぷる


自分の腕を触っていると、横が急に沈み、ギシッと音が鳴る


｢あ、斉木くん戻ってる……｣

《さて……僕をここに連れてきたということは……わかってるんだろうな？》

｢……へ？｣


斉木くんの顔がずいっと近づき、気づけば両手は私の太もものすぐ横にある

ニヤリと笑い、私を睨む


《あとで覚えてろと言ったはずだ》

｢い、いい言われたけど……っ｣


ちっ、近い……！


《男を自分のベッドに座らせるっていうのは……こういう事じゃないのか？》

｢ええええっ……？えと？え？｣


視界がぐるぐると渦巻き、体の熱がぐんと上がるのがわかった
脳内に低い声が響く


《隠さないんだろ？》

｢そそそそそれは子供の話でぇ……っ｣

《その事を言ってるんだが》

｢しゃいきくんとそーゆーことしたいって言ったわけじゃないれすうぅ｣

《なんだしたくないのか？》

｢えあええそのあのえっとそういうわけでもなくてぇええ…｣


そっと囁くような声
テレパシーだとより鮮明に脳に入ってくる

頭の中でこだまし続け、もうだめだと横にバフッと倒れた

頭から火噴いてない……？私……


パッと離れた斉木くんは、ベッドを降りた


《はい、仕返し完了》

｢……だと思った…………｣


わかってたけど、ずるい
心臓がもたない


《やはり君には下ネタが1番効くな》

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