Ψ後の晩餐6

第254χ ページ27

｢あ、すみません！子供用のフォークとお皿貰えますか？この子に分けたいので！｣

｢はいよ少々お待ち｣

｢Aさん子供思いだな〜｣

｢そんな事ないよ｣

《随分と余計なお世話をしてくれるな》

(だってその体じゃ器大きくてラーメン見えないでしょ？ふふふ)


おっと言いすぎた
睨まれてる怖い……


子供用の器が来て、私たちのラーメンも来た

斉木くんの分をよそい、目の前に置く


｢はい、どーぞ｣


ちゅるちゅると食べ始め、とっても可愛い
子供いるとこんな可愛いのかなぁ……

高校生にして既に母性が目覚めてしまったかもしれない


頭を撫でようとすると、パシっと手をはじかれた


《触るな》

(ふーんだ)

｢け、結構落ち着いた雰囲気の子供だな……｣

｢ほーんと！無愛想で困っちゃう！｣

｢おうちぃせぇの、うめぇだろ？俺の奢りだぜ？｣

《もう聞いた》


その後みんなで食べ終わり、手を合わせる

燃堂くんが珍しく全員分奢ってくれて、店を出た


｢ご馳走様燃堂くん！ありがとう！｣

｢おうよ！｣

｢ところで……もう１箇所行きたい所があるんだけど……いい？｣

｢お？｣

｢スイーツ店なんだけど……なんかしょっぱいもの食べたら甘いもの食べたくなっちゃって……｣

｢いいぜ！｣

｢おう行こうぜぇ｣

｢だから抱っこさせてくれないかな〜？｣


チラッと下を見る

仕方ないという様子で、両手を広げて上にあげた斉木くん

顔は決して可愛いとは言えない、寧ろ少し怖いけど、"抱っこ"と言われているようで可愛い


(ありがとう斉木くん！)


あー可愛いな〜
まさか斉木くんを抱っこできる日が来るなんて




───────




｢あっ、来た来た〜！美味しそう〜！｣


やっと注文したのが来た
コーヒーゼリーパフェだ


斉木くんが注文したのは、ショートケーキ

実はメニュー表から選ぶ時、｢子供はコーヒー系やめた方がいいよね？カフェインとか入ってるし……｣と海藤くんに相談してしまった

これはわざとじゃなくてほんとに心配になった

体が子供だから、カフェインは取らない方がいいんじゃないかと思っての発言だったが、一日中子供なわけじゃないんだった…

でも海藤くんにもやめた方がいいと言われて、流れ的に注文しにくくなってしまった


(ごめんね斉木くん……これあげる)


私が頼んだコーヒーゼリーパフェを掬い、あーんをする

人前で斉木くんにあーんしてるけど、一般的な目から見ると5歳児になら普通だよね？

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