Ψ後の晩餐6

第238χ ページ11

その後少し写しては話し、少し写しては話しの繰り返し

いいから早く写して帰ってくれ


｢んだよおめーらみんなで遊んでたんならおれっちも呼べよ｣

｢貴様の家も何度か行ったがいつもいなかったぞ｣

｢おぉ……そいや朝飯食ったらすぐ虫取り行ってたからな〜｣

｢しっかし今年は色々行ったよな〜｣

｢遊園地も行ったしね！｣

｢おお夏にこんな外出た事なかったぜ。ほら肌もこんな焼けちまった｣


海藤がTシャツの袖を捲りあげ腕を出す


｢おれっちもかなり日焼けしたぜ｣

｢？あんま変わってねーぞ｣

｢いや脱いだらすげーんだってほら｣


燃堂がTシャツを脱ぐと、Tシャツの形に日焼けしていた


｢｢逆じゃない？！｣｣

｢何で中が焼けてんだよ？！｣

｢いやーレジャーシートの上で寝てたらシートが風でめくれてこーなっちまったぜ｣


Tシャツいらずだな


｢でもまぁ色々あって楽しかったよな！｣

｢おお！｣

｢だね！｣

｢宿題の絵日記だけはバッチリだぜ！｣

｢え、絵日記あんの……？｣

｢え、ねぇの……？｣


充実した夏休みで何よりだな
無駄話してないで早く帰れ


《ん？絵日記？》

(え……まさか斉木くん……)


思わずテレパシーが漏れてしまった

ベッドから立ち上がり鞄に向かう


｢む？どうした斉木｣


絵日記だと？
まさかそんな……


鞄を逆さにして全て出すと、白紙の絵日記ノートが落ちた


高校生の宿題でこんなものがあるとはな……


｢あー！真っ白じゃねーか！！｣

｢やべぇぞ斉木ぃ！！｣

｢31枚も書かなきゃいけないよ……？｣


やれやれ……
念写で何とかするか……
だがこいつらがいると超能力が使えないな


｢はぁ〜……こりゃ俺らの宿題どころじゃなくなっちまったな……｣

｢ああ……今日の所は仕方ねぇか……｣

｢私も協力するよ斉木くん……｣


ああそうだな早く帰れ……


｢｢｢俺らが手伝ってやるよ！｣｣｣

｢私もー！｣


いや帰れと


｢んじゃおれっちの書き写しちまおうぜ！｣

｢バカそれじゃすぐにバレるだろ。4人もいるんだ。全員のエピソードを混ぜて新しいのを作るんだよ！亜蓮、燃堂、8月1日の絵日記を見せてくれ｣

｢私は絵日記無いし1日なんて覚えてないから、私のエピソードはパスして｣

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