ばかじゃないの

いまもずっと ページ43

side:Mar




｢聡ちゃーん…？｣





6限目が終わった休み時間、いつものように聡ちゃんとお話しようと思って声をかけたのに、なかなか気づかない聡ちゃん。





ぼーっとしすぎだよ、笑





｢もー、聡ちゃん！｣





『っ！な、なんでしょう！？』





｢やっと気づいた…さっきから僕ずっと呼んでたのに(;_;)｣





『え…そうだったの？ほんとごめん！』





｢いいよ笑…それより何かあった？｣






まぁ勝利くん絡みだとは思うけどね。






『んと…勝利がね？放課後、時間ちょうだいって、』






あ…だから放課後が近づくにつれて態度がおかしかったんだ、笑






｢…そうなんだ！も〜絶対告白じゃん！(笑)｣






なんだ、思ったより早かったなぁ…。






｢よかったね！聡ちゃん、ずっと…不安がってたもんね、うん…よかったね、｣






そうだよ、よかったじゃん、






なのに、なんで？






諦めたはずでしょ、なんで…。







『…マリ？どうしたの？なんか、おかしいよ…？』






｢え？(笑)そんなことないよ〜、…でも、ちょっと頭痛いかな〜なんて…だから僕保健室いってくるね！…ごめんね、聡ちゃん！｣






『え？ちょっとまって、マリ！！』







ばかだ、今更気づくなんてほんとにばかだ。







君はもう、誰かの恋人になってしまうのに。






あの日告白して振られたときに、






もう終わりにするって、終わりにできるって、







応援するんだって、確かに思った。







僕は…まだ君のことを諦めきれていなかった、？







｢まだ、すきだよ、聡ちゃん…｣








キーンコーンカーンコーン









のろのろ歩いてたどり着いたのは保健室ではなく、屋上。








鍵が壊れてるって聞いてたけど、ほんとに屋上があいてるなんて。









こんなに、一人で泣きやすい場所があるなんて。









僕は生まれてはじめて、授業をさぼった。

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