ばかじゃないの

甘えた ページ39

side:So





｢…高熱じゃん、｣





あのあと勝利の部屋であろう場所に連れて行って寝かせてあげたものの、まだ荒い呼吸を繰り返す勝利。






心配になって体温をはかると、体温計がうつした数字はなんと38.4℃






これで大丈夫なんてよく言えたものだ。







『…ん、』








｢勝利…？だめだよ、寝てないと。｣








顔は真っ赤で目も虚ろ、相当しんどいんだろうな…、








『…聡、寒い…』








｢寒いの？…じゃあ、上着とか毛布探してくるね？｣









『…だめ。』








｢っ、ちょっ！！｣








腕を掴まれていきなり抱きしめられた。








今日イチ働く俺の心臓、








『…行くなよ、俺の側に…はぁっ、いてくれるん、でしょ？』









｢っ、勝利、甘えた…だね？｣









『うるさいな…今弱ってんの、だからっ…はぁ、お願い、一緒に…寝よ？』








もう…なにこのかわいい生き物、







勝利って風邪引くとこんなに可愛いの？







聞いてないってば…、








｢…俺にうつしちゃうよ？｣








『そんときは…俺が、看病する、から。…もういいから、はやくしてよ…。』








｢…いーよ、｣








おとなしく勝利の横に寝る俺。








…いや、何しに来たの。








『…これで寒くない、』








｢…よかったね。//｣









もうこれでもかってくらいぎゅっーてされて…








嬉しくて、ドキドキするのと同時にニヤニヤしちゃう…。








ずっと、このままぎゅってしててよ…。







少ししてからスースー気持ちよさそうな寝息が聞こえて、安心して俺まで眠ってしまった。

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