ばかじゃないの

奥手同士 ページ26

side:Mar



聡ちゃんと抜け出した帰り道。



振られちゃったけどなぜかスッキリしてて。



きっと聡ちゃんがいつも通りでいてくれたからだよね。



｢…で、聡ちゃんは勝利くんがすきなんでしょ？｣



『うぅ！？！な、なんで知って…』



｢わかるよ〜、僕ずっと聡ちゃんのこと見てたもん。｣



『そうなの…？俺そんなにわかりやすい？』



｢うーん、勝利くんは気づいてないと思うから大丈夫だよ！｣



振られてすぐにこんな話しちゃう僕って強すぎる？(笑)



でも好きな人には幸せになってほしい、そうでしょ？



『うー…でも俺どうやってアピールしたらいいかわからなくて。せっかく修学旅行なのに何もないのって、だめだよね…。』



聡ちゃん奥手そうだなぁ…奥手な勝利くんと奥手な聡ちゃんって、これ無事にカップル成立するかな(笑)



｢そっかぁ…あ、聡ちゃんっていっつも勝利くんになでなでしてもらってない？｣



『ま、まって、マリってほんとになんでも知ってるんだね…。』



｢そうだよ〜？毎朝ヤキモチ焼いてた僕の気も知らないでね〜？｣



ちょっといじめてみたり(笑)



『ご、ごめん…。でも、今日は勝利ほめてくれなかったし…なでてくれなかったんだよ。』



もしかして…毎朝なでてたのって、作戦だったのかな。


勝利くんやるなぁ〜。



｢じゃあさ、今度は聡ちゃんから仕掛けちゃおうよ(笑)｣



『え、俺が？できるかなぁ…。』



｢できるよ！聡ちゃんにほめられたら勝利くんもイチコロだね♡｣



『い、いやそんなことないと思うけど…笑』



んふふ、勝利くんの反応が楽しみだな〜♪

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