【実.況者】俺らの幼馴染みが鈍感すぎた件【最/俺】

#66 -最俺- ページ16

フ「なんでコイツらも居んの？」

私が勝手に誘った人たちを見て、フジくんは怪訝そうな顔をしています。
2人で行こうなんて言われてないから誘ったまでだし。

ヒ「Aに誘われたの」

フ「マジかよぉ…」

そんなにヒラくんたちいるの嫌なのかな…？
大人数のが楽しいと思うけど。

こ「まぁ…行くか！」

『うん！』

落ち込むフジくんと、無言のキヨくんを放置して駅に入る。
朝早く起きるのが嫌だった私だが、今はディズニーが楽しみで仕方がない。
私たちは電車に乗り、舞浜駅に向かった。

＿＿＿＿＿＿＿

『ディズニーだぁあ！』

ヒ「いぇーい！」

無事、ディズニーランドに到着。
はしゃいでいるヒラくんと一緒にダッシュで目的のアトラクションへと向かう。

フ「待ってよぉ！」

フジくんとこーちゃんはヒラくんほどではないけど、楽しそうだ。
が、キヨくんはさっきからテンションが低い上に、一言も喋んない。

『どうしたんだろ』

ヒ「ん？何が？」

『…いや。なんでもない』

なんでだろ。
私最近気づいたらキヨくんのことばっかり考えてる気がする。
普段のキヨくんならこういうテンションが普通のはずなんだもんね…。

こ「早く行こーぜ！」

『あ、うん』

私たちは乗りたかったアトラクションを全て乗った。
平日だから短い時間にいっぱい乗れた。
その間もキヨくんのテンションは低かった。
キヨくんのことは気になるが、今は私のわがままでミニーちゃんのカチューシャを買いにきている。

フ「ねぇA、これ着てよ」

フジくんがそう言って袋から取り出したのは、肩丸出しのアリスのコスプレ衣装だった。
ちょうど私は金髪ロングのウィッグを被っている。
フジくんに“被って来い”って言われたからなんだけど…この為か。
ていうか、私許可してないのにもう買ったのね。

『別にいいけど…』

そう言って私はフジくんから衣装を受け取ると、トイレで着替えをした。
自分で言うのも何だが、意外と似合っていた。

こ「いいじゃん！」

ヒ「かわいい」

みんなに見せると、やっぱり好評だった。
そしてそのままアトラクション第二回戦に向かった。
今は夕方だが、キヨくんのテンションが戻ることはなかった。

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