検索窓
今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:10,939 hit

じゅうご ページ16

▹▸

▹▸

▹▸





「ここ?」






「うん」







私はそう言って玄関の前に立って鍵を探す。






「じゃ、僕はここで」





「え?上がらないの?」





「え?上がっていいの?」







すんなりと帰ろうとするヒラに私は「寄っていきなよ。お礼もしたいし」と続ける。



「それじゃ…お邪魔するね」




「うん」





私はそう言って鍵を開ける。




「どうそ」








「お邪魔しま〜す」






ヒラはそう言いながら私の家に入る。






「何も無いけど…」




「わ〜い!もりながの部屋だ〜!」







ヒラは嬉しそうに顔を綻ばせる。







「適当に座ってて。お茶出すね」







「ありがとう〜」







近くにあったイルカのぬいぐるみを抱きしめるヒラ。









………あざとい。







そんな事を思いながら私は冷蔵庫からお茶を出してコップに注ぎ、リビングに戻る。





「はい」





「ありがとう、もりなが」







「ヒラはさ、私の家に来るの何気に初めてだったよね」






「確かに〜」






「…今日はどうもありがとう」






「どったの?急に」






「いや…。ヒラに迷惑かけてばっかだな…って」



「かけてもいいよ…!」







やや私の言葉に被せながらヒラはそう言った。






「迷惑…、かけてもいいよ…!」







「ヒラ…」







「俺、そんなに頼りない?」







「ううん…!そんな事ない!」





「なら頼って?」




「うん。…そうする」




「よかった」









そう言ったヒラの瞳はどこか光がなかった。

じゅうろく→←じゅうよん



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
27人がお気に入り
設定タグ:最終兵器俺達 , 最俺 , ヒラ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:。(まる) | 作成日時:2019年11月24日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。