攻略難易度SS (ページ30)

今日:11 hit、昨日:3 hit、合計:34,564 hit

２９ページ30

『……ジェイ、ソン…？』

柊「はぁ？

……どちら様ですか？」

「いやいや、今俺が質問してるんだけど？」

顔は見えないが
確かに鼻で笑っている、ジェイソン

柊「別に、仲良くしてただけだけど？」

『へえ、そうなの？』

そういって私の顔を見る

恐怖や驚きからか
声がとっさに出なかった私は顔を横に振る

「だってさ？どうなのよ、自称彼氏さん？」

柊「…ｯﾁ、んだよてめェ！」

そういって柊人はジェイソンに殴りかかる

ゲームの中じゃあ無謀過ぎる光景だ

でもそれは
現実でも無謀だった

あっさりとその拳は避けられる

腕を掴まれ、
道に投げ捨てる様に振り払う

ゴチン、と頭をぶつける音がする

それでもヨロヨロと立ち上がり
全く同じ攻撃をする

ジェイソンは柊人の胸ぐらを掴み
道の塀に押し付ける

「あー？どうしたぁ？」

体が動かない、立ち上がることすら出来ない

ジェイソンは笑っている？
怒っている？

マスクからはその判断は出来ず

不思議にも自分の頭に流れていたのは

ジェイソンによる沢山の
キルモーション

こんな時までゲームのことか、
自分、おかしいなぁ…

柊「…は、なせっ…よ……！」

「え？なんてぇ？」

柊「本当に……てめェ、なんなんだよ…！」

「何、って言われてもなぁ」

『…やめ、て』

少しずつ持ち上げられて
つま先立ちになった柊人と目が合う

「……ん？」

『…やめて、ください』

「……はぁ、もういいや」

ジェイソンは柊人を下ろす

柊「ッゲホッゲホ！

A、また…会いに行くからな…」

フラフラと柊人は何処かにいってしまった

残ったのは、

道端に座り込んだ私とジェイソン

おもむろに振り返り
手を差し伸べてきたジェイソン

『…え、や、あの…』

困惑する私の腕を無理矢理掴んで
私を立ち上がらせる

「大丈夫？Aちゃん」

『なんで、私の名前を？』

「へ？……あー、そうだった」

そういってアイスマスクを外した
その人はヘラっと笑って

ガ「俺、ガッチマンでーす」

─────────

今の今までストーカー君の名前が出なかったのは一応わざとですよ