攻略難易度SS (ページ29)

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「久し振り、A」

『……柊人』

柊「また、かわいくなったね」

『……いい加減』
柊「諦めて、って？

それは無理だよ、
だって俺はAのために生きてるんだよ？

Aがいなかったら
もう、どうしていいかも分かんないし」

ペラペラと自分勝手な言葉を続けて
段々と壁に追いやられていく

柊「なのにAは俺のこと置いていって

色んな男をとっかえひっかえして……」

それは、迎えに来てくれていた
ヒラやレトさんのことをいっているのだろうか

それとも、牛沢さん？

柊「あの頃の純粋な…俺のAはどこにいったんだよ？！」

背中が壁に当り
手首を掴まれ壁に押し当てられる

『……っや』

柊「どうすればAは俺を見てくれるの？
どうすれば俺だけを見てくれるの？」

柊人は顔を歪ませ、今にも泣きそうだ

私が、彼をこんな顔にさせたんだ

あの爽やかな笑顔の面影は
もうそこにはない

柊「愛してるよ？A

あ、そうだ、
俺のって印をつけとけばいいんだね」

『…ぃや！』

そういって柊人は
首と腕に赤い印をつける

柊「腕のは、Aがいつでも俺を感じられるように、ね？」

平然と、それが私にとっての
幸せであるかのように言い

私を抱き寄せる

離れようと体を押すが、
力が強くそれは叶わない

『離して…！』

柊「無理」

「あのさ、お兄さん

……何してんの？」

暗闇の奥にいたのは
知らない男の人

いや、知らない訳ではない

むしろ、
最近よく見ている

ゲームの中で

そんな
アイスホッケーのマスク

『……ジェイ、ソン…？』