13 大気 ページ13
大気「どこに行くんですか?」
A「買い物です…冷蔵庫に何も無かったので」
すると大気さんが冷蔵庫を開けると飲み物だけ。
星野くんも夜天くんもソファでぐったりしている。
大気「女性が夜道を歩くのはよろしくありません、私も行きます」
A「え……あ、」
嫌ですか?と覗き込まれたので勢いよく首を横に振る。
大気「首が飛んでいきそうですよ」
クスっと笑った。
特におしゃべりを沢山するわけではなく基本無音でたまにぽつりぽつりと会話をした。
A「アイドルをやろうって言い出したのは誰ですか?」
大気「もちろん星野ですよ」
全く彼は……と文句のような言葉を並べるけれど。
A「仲がいいんですね」
大気「……!しゃ、喋りすぎました」
「まあ、じゃないとプリンセスは守れませんから」
閉店間近のスーパーにたどり着くとサングラスをカチャリと着けた大気さんが走れますか?と聞いてきた。
頷くと手首を掴まれて足早に商品をカゴに入れていく。
A「なんで?!走っ、て!?」
大気「目立ちたくないんですよ」
A「逆に目立ってません?」
視線を向けるとお客さんがこちらを見ている。
コホンと咳払いをすると周辺の人々に手のひらをフッと向けた。
すると何事も無かったようにその人々は買い物を再開した。
A「何したの?」
大気「ちょっとしたおまじないです」
今度はゆっくり歩きながら商品を手に取り代金を支払った。また2人で夜道を歩いていると……。
カサカサ……。
大気「どうしました?」
A「何か足元で音がした気がして…」
大気さんは気付いてなかったから気のせいかも。
カサカサ…カサカサ。
A「大気さんっ」
大気「ネズミ、ではないですね」
ものすごい数のネズミが足元を駆け巡る。
そのうちの1匹が私の足首に噛み付いた。
A「痛!」
すると少し離れたところか殺気と笑い声。
A「この声…知ってる」
大気「知り合いですか?」
A「いえ…私と星野くんを襲った人です」
大気「そうか、私がさっき力を使ったから」
顔をしかめる大気さん。
そしてヒョイっと私を抱き抱えると物陰に隠した。
大気「ここで待っていてください」
「メイカースターパワー…メイクアップ!!!」
A「1人じゃ危険です!また光の光線が…」
メイカー「私がやらかした事を自分で後始末するだけです」
「走れと行ったら走ってくださいね」
そう言って彼女は背を向けた。
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ありさ(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (10月1日 2時) (レス) id: 647515eb4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kne.hrknt(ハル) | 作成日時:2023年7月24日 22時