もう一つの流れ星【スターライツ/美少女戦士セーラームーン】 (ページ12)

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12 初仕事ページ12

守護精霊｢わかりました｣

ファイター｢これでAも変身できるわね｣

守護精霊｢＿＿＿＿＿＿＿＿。｣

これが私の変身スペル。
やってみて、と言われそのままを復唱した。

A｢メイクアップ！｣

リングは光るものの、ファイターの様に姿が変わることは無かった。何度試しても結果は同じ。

守護精霊｢焦ることないわ、貴女様が目覚める時をこの守護精霊は遥か宇宙から見守ってますから｣

ファイター｢母星が砕けたのも原因かしら？｣

守護精霊｢そうですね…あるのかもしれません。母星と城がこんな状態ですから｣

A｢どれくらい待てば元に戻るの？｣

守護精霊｢わかりません｣

ダメだ…できる気がしない。

ファイター｢出来るわ絶対、アタシだって帰る星ないけれど変身できる｣

肩をガッと掴まれる。

ファイター｢変身できるまで諦めないわ｣

守護精霊｢私からも星からも最大限の加護を｣

そう言われて中身が空のコンパクトを渡された。
リングだけじゃないんだ。窪みが大きい。
同時に諦めて放り出すことが容易でないと悟った。

A｢頑張ってみる｣

ファイター｢最後に聞いていい？守護精霊さん｣

守護精霊｢なんなりと｣

2人で何やら話している。私にはさっぱりだったから離れて手渡されたコンパクトを指で弾いた。
私はプリンセスでこの粉々になった星の守護戦士。
実感が未だに湧かないけれど、こんな宇宙空間を生きていられるという事実が私を普通ではないと納得させる。

ファイター｢お待たせ、帰りましょう｣

2人で母星を後にすると地球の日本では朝日が昇っていた。
星野に姿を変えた彼はササッと身支度を済ませて朝食を車内でとった。

大気｢…収穫はありましたか？｣

星野｢あったよ｣

大気｢それは良かったです。ではこれが今日のスケジュールですから、へばらないで着いてきてください｣

手渡された紙の束と引き攣る星野くんの顔。

星野｢こんなスケジュール2人ともこなせるのか？｣

夜天｢この気を逃すなって大気が言うからね｣

大気｢あなただって戦うよりマシって言ってましたよね｣

彼らも地球に流れ着いた異星人。キチガイなスケジュールだと気が付いたのは夕方頃だった。
インタビューにラジオ収録、雑誌の取材と撮影。
この星の人々も流星の如く現れた3人を逃してなるものかと必死だった。

A｢大丈夫ですか？｣

やっと家に帰れたのは夜の10時。
ただ着いて回った私でさえもう歩けない。