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｢お待たせ｣
｢いえそんなことは……てか北斗先輩手ぶらですよね？｣
｢ああ、その事なんだけど、｣
5分ちょいくらいで戻って来た北斗先輩は、樹に貸してんの忘れてたわって言う。じゃあ今度貸してくださいって言えば、いや今日貸すってどゆこと？
｢樹が今から持ってくるって｣
｢樹先輩来てくれるんですか？！｣
｢ついでの他の授業のノートコピるらしい｣
｢え、めっちゃ嬉しい｣
そーか良かったなって棒読みの北斗先輩。暑いしとりあえず俺んちで待つかって言葉に頷いて北斗先輩の家にお邪魔する。
｢男の人の家って初めてです！｣
｢へえ？高校の時とかなかったんだ？｣
｢今まで彼氏とか居たことないし…男友達もそんなになので｣
だから北斗先輩の家が初めてって言えば、マジか…って。いや、そんな驚くことですかって突っ込んでいる間に、北斗先輩の家のドアがドンドン叩かれる。
｢おーい、叩くなって｣
｢あちぃから早く開けて北斗｣
｢はいはい｣
はあってため息付いた北斗先輩がドアを開けたら、コンビニのビニールをガサガサいわせた樹先輩が居た。
私の顔を見て、A〜って名前を呼んでくれるから胸がきゅーんってする。
｢樹何買ってきてんの｣
｢酒、とつまみ｣
｢…飲まねぇよ？｣
｢や、飲むよ？｣
いやいやいやって言う北斗先輩を無視して部屋に上がる樹先輩。ビニールを床に置いたら、Aは今日も可愛いな〜って抱きしめられて目が白黒した。
てか樹先輩めっちゃお酒の匂いするんだけど！
｢誰かと飲んでた？｣
｢そ、でも電話あったら抜けてきた｣
A居るって言うしさあって、今日の樹先輩サービス良すぎません？樹先輩のデレをこんなに過剰摂取したら私そろそろ死んじゃうよ。てかこんなに酔ってる樹先輩見るの初めてだ。
｢お前過去問持ってきた？｣
｢おう｣
｢ノートコピるのは？｣
｢そっちは口実｣
なあ飲もうぜって樹先輩に押し切られて、北斗先輩はしぶしぶおうちを提供することを承諾。私は樹先輩と居れるから願ったり叶ったりなので、北斗先輩のベットに腰掛けた樹先輩の横に座ってみた。
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作者名：sail
| 作者ホームページ：http://ma-no homepage
作成日時：2021年2月4日 17時
