ベイビー・ラブ (ページ14)

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なんでいるんですかって私の言葉に樹先輩は苦笑して、アナタと同じくガッコーですよって言う。

あ、そっかって、当然の事にようやく気づけば隣からアホだなって声。うわ、北斗先輩もいるじゃんって心の声は、ちゃんと声にでてたらしく北斗先輩にデコピンはされる。

｢2人は帰り？｣

｢ちょっと、買い物に？｣

｢何買いに行くの？｣

｢それは、｣

｢んー？｣

突然の、プレゼントをあげたいご本人様との遭遇に超焦った。でも、テンパって余計なこと言いそうになったところで、マキちゃんが助け舟を出してくれる。

私のお母さんへのプレゼント選びに付き合ってもらうんです～ってスラスラ嘘をついてて、流石マキちゃんって感じだ。

｢そーなんだ？｣

｢そうなんですよ～｣

｢俺らもこれからどっか行くって話してたんだけど、一緒には行かない？｣

｢うーん私たち時間かかりそうなんで今日は…、ねえミナ？｣

｢あ、うん｣

樹先輩とのお出かけはめっちゃしたかったけど、涙を飲んでマキちゃんの言葉に頷いた。樹先輩へのプレゼントはサプライズにしたいから。

｢んじゃあ、俺らカーシェア借りてるからここでな｣

｢はい！またサークルで！｣

｢おー元気だなあ｣

くすくす笑いながら樹先輩は私の頭をポンとして、別の方向へ向かった。北斗先輩も一緒に行くかなって思ったら、お前わかりやすって一言を置いてから樹先輩の後を追っていく。

｢2人とも鋭いなあ｣

マキちゃんの囁きに、え、何って聞いても、ミナが気付いてないならいーのって、彼女は教えてくれなかった。早く行かないと選ぶ時間ないよーって言われて、止めてた足をようやく動かす。

｢とりあえず渋谷らへん？｣

｢あ、待って私原宿行きたい｣

｢じゃあ表参道で降りよ｣

｢賛成～｣

お買い物って楽しいからテンション上がる。電車を乗り継いで目的地についたら、まずは腹ごしらえにタピオカを買って街に繰り出す。

｢私ね、ここのマカロン買いたいの｣

｢え、美味しそう｣

｢でしょ？やばいよね？｣

女の子って甘いものに目がないの。マカロンにケーキにフラペチーノが増えて、そろそろプレゼント買わないとって焦り始めたところで私たちは運命の出会いをした。

｢これだよね？｣

｢これじゃん｣

｢いや、ここに正解があったとは｣

ガラス張りの店舗から覗くカラフルな商品たち。控えめに言って可愛いし、お洒落。私が求めていたのは、これだ。

｢靴下、めっちゃいいよね？｣

｢めっちゃいい｣

問いかけた先のマキちゃんのお墨付きをもらい。私たちは色鮮やかなお店の中へふみ入れた。