ベイビー・ラブ (ページ13)

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ep.5 ガールズデイページ13

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眠すぎる講義を終えて、待ちに待ったお昼休み。

ちょっとだけ混雑した学食で、いつも通りのAランチをつついていればマキちゃんがおもむろに口を開いた。

｢そう言えば、樹先輩と北斗先輩の誕生日って来週らしいよ｣

｢え、そーなの？｣

｢なんかインスタ漁ってたらさあ、｣

去年の投稿って、マキちゃんが見せてくれたのは樹先輩と北斗先輩のツーショット。概要欄にはハッピーバースデーの文字と2つの日付。

｢これが樹先輩でこっちが北斗先輩｣

｢来週じゃん！｣

｢だから、そう言ってるでしょー｣

これだからアカチャンはって、マキちゃんが言うけど今はそんな事気にしていられない。

だって好きな人の誕生日だ。それは是非ともお祝いしたい。ていうかプレゼント買わないとだ！

｢ねえマキちゃん｣

｢やだ｣

一緒にプレゼント買いに行こうって言葉は、言う前に却下された。まだ何も言ってないよねえって言えば、いやこの流れなら想像つくしってバッサリ。でもどーにかこーにかお願いをしたら、最後には仕方ないなあって。

なんだ結局いいんじゃん。なんて思ったけど、北斗先輩と同じくそんな事を言えば彼女が怒るのは分かりきってるので堪えた。

渋ってたくせに、もう割と乗り気なマキちゃんはスマホ開いて｢男性大学生プレゼント｣なんて調べてるけど我慢する。

｢ボールペンとか、どう？｣

｢樹先輩使うかな｣

｢…使わないわ｣

｢じゃあキーケースは？｣

｢なんかしっくりこない…｣

あれはどう？これはどう？って、目星を付けるために2人でスマホを覗き込んでもなかなかいいなって思う物がなかった。あんまり高価な物は渡せないし、どうしようかって。

結局何を買うか決められないままお昼休みは終わった。とりあえず都内出ようかって話になって、3限後にマキちゃんと駅に向かって歩いていれば突然後ろから肩を抱かれる。

誰？！ってめちゃくちゃ恐怖を感じたけど、すぐ横に聞こえた声に安堵してからまた今度は違う意味で心臓が駆け出した。

｢よ、Aと…マキちゃん？｣

｢…樹先輩！｣

だからもう、不意打ちはやめてって。