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｢樹の合格を祝して、カンパーイ！｣
｢｢｢カンパーイ｣｣｣
田中くんが結果報告に来てくれたことを高地くんにLINEをしたら、すぐさま駆けつけた彼が御祝いをしようと言うので私たちは行きつけの中華料理屋へ向かった。
そして何故かそこには北斗も居て、4人でテーブルを囲んでる。
田中くんは高校生だからということで、皆でジュースで乾杯したのはいいが、私はあることが気になってた。
｢あのさ、まだ田中くん塾退会してないのにいいのかな｣
あまりにも自然に高地くんが御祝いに行こうと言うから着いてきたものの、小心者の私はそんなことが気になってしまった。
だって生徒と講師がご飯に行くのは基本NGなはず。
でも、そんな私とは対照的に高地くんは大丈夫っしょ、と楽観的に笑うから何でって聞けば知らないのってキョトン顔をする。
え、知らないのってなに？
教えてよって田中くんの方を向けば、おもむろに口を開いたのは北斗だった。
｢田中は、これからは講師としてうちの塾で働くんだもんな？｣
｢えと、まあ？｣
ニヤリと人の悪い笑顔を浮かべた北斗に、若干頬を引きつらせながらも田中くんが頷く。
てか何それ、私知らないんだけど？
｢あ、いや、A先生には秘密とかじゃなくて｣
言い訳するように言う田中くん。相変わらず北斗はニヤニヤしてて、高地くんはしまったって顔。
何これこの状況胡散臭いって目で見つめたら、田中くんはあっさり事情を告白してくれた。
｢だってさ、A先生にサプライズしたかったんだよね俺｣
講師になってびっくりさせるつもりだったのに、高地先生と松村先生がバラすから台無しって残念そうな顔。
｢俺がライバルに塩を送るとでも？｣
｢だから松村先生にはバレたくなかった｣
｢だってあんなカウンターで話してたらなあ？｣
｢…詰めが甘かったっす｣
いつの間に仲良くなったのか、田中くんと北斗はこそこそ話。高地くんはまじごめんってお門違いにも私に謝ってくる。
いやなんかカオスなんだけど？
｢とりあえず、田中くんは講師になるから今日は大丈夫ってことね？｣
｢そうだな｣
｢そうそう｣
｢大丈夫っす！｣
私の問いかけに三者三様で答えてくれた3人は気が合うのか合わないのか。でもきっと、私の学生生活最後の来年度も楽しくなる予感がした。
そして御祝いも終盤、そろそろ帰る頃。
高地くんがお支払い、北斗がトイレへ行っている時に、やっぱり爆弾を落とすのは田中くん。
｢ね、いつ答え聞かせてくれんの｣
ドキドキし過ぎて、どうしよう？
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sail(プロフ) - ゆーみんさん» コメントありがとうございます！キュンキュンがお届けできて嬉しいです！ (2020年11月29日 16時) (
レス) id: 68c0c1ca67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみん - めっちゃキュンキュンしました！ (2020年11月29日 15時) (レス) id: 505bb2abee (このIDを非表示/違反報告)
sail(プロフ) - 早瀬さん» タイトルの意味にまで気付いていただけてとても嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします！ (2020年11月13日 13時) (レス) id: 68c0c1ca67 (このIDを非表示/違反報告)
早瀬(プロフ) - 完結おめでとうございます！最初は間違いなく樹の目線だったタイトルが、最後の最後で長谷川先生のタイトルになったこと、お洒落すぎました。素敵なお話をありがとうございました。次回作も楽しみにしています！ (2020年11月13日 10時) (レス) id: d923da9d53 (このIDを非表示/違反報告)
sail(プロフ) - 早瀬さん» コメントありがとうございます。想いあってたのにすれ違った2人を書いていて、私も切なくなりました、、、これからも更新頑張ります！ありがとうございます！ (2020年11月5日 19時) (レス) id: 68c0c1ca67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sail
| 作者ホームページ：http://ma-no homepage
作成日時：2020年10月23日 11時
