【鬼滅の刃】"隠し子"と呼ばれた最強の隊士

肆拾陸-46- ページ47

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旅館へと帰ると思いのほか、早く帰って来れていたので不死川さんはまだいない。



一葉が窓辺でゆっくりしているのを確認して、日記を開く。



最初の方は仲睦まじい家族の様子が書かれておりとてもほのぼのする。


……が、日記の残り少ないページ辺りから家族に対する怒りが顕になっている。




"○月✕日
親父はクソだった。
姉さんや俺を村の生贄にしようとしている。
絶対許さねぇ。
せめて、姉さんだけでも連れ出さなければ。
くそ親父の意見に快く了承した母親なんか知るものか。

なにが、冷泉家の務めだよ。なにが神童だよ。
殺人を正当化するんじゃねぇ！！"



村の生贄？冷泉家の務め？
なんのことだ？
なぜ生贄なんかが必要なんだ？



疑問を少しでも無くせるように日記を読み進める。


"○月△日

"祭り"は明日する事になった。
姉さんは祭りの要として絶対生贄になる。巫女の血を1番強く引いているのだから仕方がない……。
だから、今日の夜に姉さんを連れて逃げることにする。
俺たちは俺たちの意思で人生を歩んでいくんだ。
奪わせねぇ。"



祭り……生贄……巫女の血。


昔の風習で、自然が荒れることがあると神に捧げ物……という名目で人を殺していた所はあった。



しかし、今の時代……そんなことがあっていいのか？



いや、そもそも、勘違い……ということも……。



『一葉！至急、村について調べてきてくれ！』


「分かったわ！……何を中心に調べてくればいいかしら？」



『祭り、生贄、冷泉家の本家、巫女の血……かな。』



「了解！」


快く返事をした一葉はあっという間に飛び立っていった。







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