トリップしたのは正反対の双子とその仲間でした？！ (ページ33)

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俺の過去を･･･聞いてくれますか？byハルカページ33

サンジさん、怒らせちゃったな･･･。

ハルカ「はぁ･･･。」
ナミ「どうしたの？ため息なんか付いちゃって。」
ハルカ「･･･俺、料理人サンジさんを怒らせてしまったでしょうか･･･。」
ナミ「あー、さっきのことね。」
ハルカ「はい。･･･俺、傷ついている人を見ると治癒魔法を
　使ってしまう癖があるんです。
　姉さんからダメって言われてるんですけど･･･体が勝手に動いちゃって。」
ナミ「･･･ハルカは優しいのね。」
ハルカ「･･･俺がですか？ありえないです。」
ナミ「どうして？」
ハルカ「俺は･･･大事な人を殺してしまったんです。たとえそれが直接ではなくても。」
ナミ「･･･詳しく教えてくれる？」
ハルカ「･･･はい。」

俺は自分の過去をナミさんに話し始めた。

「俺はある辺境の村に生まれたんです。
　その村では赤色は不吉な色と考えられていました。
　そんな村で俺みたいな赤い髪の人間が生まれたらどうなるかわかりますよね？
　そう、虐げられる。
　姉さんも片目が赤いので俺と同じです。
　さらに俺と姉さんは目に力を持っていた。
　俺が見たものを消す力。姉さんは時間を操る力。
　それと見たものを真似る力を二人とも持っていた。
　その力が暴走しないように二人はいつも目に包帯を巻いていました。
　そんな時であったのが俺の師匠、『カイ』です。
　カイは刀鍛冶であり、俺らと同じく目に能力を持っていた。
　見たものに命を吹き込む力を。
　カイは能力を完璧に操れていた。
　俺らはカイに能力の使い方を教えてもらうことにしました。
　カイの家に行ってみるとそこには七人の子供がいました。
　子供たちもまた、目に力を持っていた。
　同い年ということもあってすぐ打ち解けましたよ。
　カイと出会って一年後、俺たちは力を制御できるようになった。
　これでやっとみんなと同じように暮らせると思いました。
　でも･･･そんな期待はすぐに壊された。
　カイが･･･殺されたんです。」

ナミ「え･･･？！」

「俺と姉さんをかくまった罰･･･という理由でね。
　俺と姉さんと子供は逃げ出すことを決意しました。
　そして、その夜、逃げ出したんです。
　･･･直ぐに捕まったんですけどね。
　大人たちは俺らを殺そうとしました。
　大人と子供じゃ力の差は漠然。
　抵抗できなかった。」
　
ナミ「･･･どうなったの？」

「･･･。」
　