トリップしたのは正反対の双子とその仲間でした？！ (ページ19)

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記憶ページ19

チナツ「ん？ハルカがここにいるってことは不寝番するの？」
ハルカ「ああ。」
チナツ「･･･お前、何日寝てない？」
ハルカ「三日間位かな？」
チナツ「不寝番しちゃダメ。」
ハルカ「なんで？」
チナツ「一ヶ月も昏睡状態だった奴が三日間も寝ないで不寝番しようと思う方がおかしいって！」
ゾロ「･･･昏睡状態？」
チナツ「そう。こいつ、馬鹿みたいに無理してついこの間まで眠ってたの。」
ゾロ「大丈夫なのか？」
ハルカ「大丈夫です。」
チナツ「なわけないでしょ。普通なら動くことすらままならない大怪我してたのに
　三日間で治るわけないじゃん。」
ハルカ「傷はもうふさがった。痛みはあるけど大丈夫。」
チナツ「ダメなものはダメ。ゾロ、私がハルカの代わりに不寝番するよ。」
ゾロ「ああ、頼んだ。」
ハルカ「な？！」
チナツ「あんたは寝ろ！！」
ハルカ「･･･わかったよ。」
チナツ「明日、寝てないことが分かったら勝負はお預けになるからね！！」
ハルカ「･･･わかった。」
チナツ「それとちゃんとご飯食べて薬を飲むこと！！包帯も変えなさい！！」
ハルカ「･･･はい。」
チナツ「わかったなら早く寝る！！」
ハルカ「･･･はーい。」

ガチャ

チナツ「やっと行った･･･。」
ゾロ「･･･お前はあいつの保護者か。」
チナツ「アハハ、よく言われる。」
ゾロ「そうか･･･。それにしても、お前とあのチビ、あんま似てねぇな。」
チナツ「うーん、それは顔が？それとも性格が？」
ゾロ「性格だ。」
チナツ「あ、やっぱり？」
ゾロ「ああ。」
チナツ「･･･少しあいつのことについて話してもいいかな？」
ゾロ「･･･。」
チナツ「アイツね、七歳から十歳までの頃の記憶がないんだ。」
ゾロ「！」
チナツ「私もだけどね･･･。何でそこだけの記憶がないのかわからない。
　あいつはその記憶を取り戻すためにいろんな世界を飛び回ってる。」
ゾロ「･･･。」
チナツ「アイツは･･･私の為にはどんな危険にでも飛び込んでいってしまう。
　さっきもそうだったででしょ？『姉さんを傷つけたら許さない』って･･･。
　それはこっちのセリフなのにね。」
ゾロ「･･･お前はどうしたいんだ？」
チナツ「そりゃ、私が守る立場になりたいさ。でもさ、アイツはそれを拒むんだ。
　アイツは･･･人を信用することができないんだ。」
ゾロ「･･･。」